ヴァンダリズム?

新潟日報』の記事;


十日町の美術館2作品を損壊
新潟市から修学旅行の中学生
2022/6/6 18:50
(最終更新: 2022/6/7 10:08)



 新潟県十日町市は6日、同市本町6の越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)に展示していた作品2点が4月に、修学旅行で訪れた新潟市内の中学生に壊されたと発表した。新潟市教育委員会と学校から謝罪を受けたが、美術館の運営団体は十日町署に被害届を出しており、十日町市新潟市に損害賠償を請求する方針だ。

 2点は、鉄道模型から放った光で壁に影を投影する「LOST#6(ロストシックス)」(クワクボリョウタさん作)と、水面の波紋をスクリーンに投影させる「Wellenwanne LFO(ヴェーレンヴァンネ・エルエフオー)」(カールステン・ニコライさん作)。共に十日町市所有で、4月29日に開幕した「大地の芸術祭」の出展作品でもあった。

 十日町市などによると、4月21日に複数の生徒がロストシックスをほぼ全損させ、ヴェーレンヴァンネの作品の一部であるパイプを曲げた。当日に被害が判明し、5月2日に被害届を出した。学校での聞き取り調査などに時間がかかり、発表が遅れたという。

 ヴェーレンヴァンネは仮修復が完了し、芸術祭開幕前に展示を再開。ロストシックスは修復困難で、同じ作家の新作を7月中に公開することを目指す。

 関口芳史市長は6日の記者会見で「大変残念な出来事。監視体制を強化したい」と述べ、監視カメラを設置する方針を示した。新潟市教委は「十日町市に大変ご迷惑をおかけした。損害賠償請求は応じる方向で協議していく」とした。
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/71117

毎日新聞』;

修学旅行の中学生が展示作品損壊 新潟・十日町大地の芸術祭

毎日新聞 2022/6/6 19:50(最終更新 6/7 09:16) English version 521文字


 「越後妻有2022大地の芸術祭」が開かれている新潟県十日町市は6日、越後妻有里山現代美術館「MonET」に展示されていた作品が損壊されたと発表した。関口芳史市長は定例記者会見で「長く大地の芸術祭を開催しているが、今までトラブルはなかった。それだけに非常にショックな出来事だ」と話した。

 市の説明によると、4月21日午前、新潟市から修学旅行で訪れた中学生が、「LOST#6」(クワクボリョウタさん制作)と「WellenwanneLFO」(カールステン・ニコライさん制作)の2作品を損壊したという。

 「LOST#6」は鉄道模型が光を放ち織物器具に当たって影を壁に映す作品で、踏み荒らされて再現は無理なため今後は公開できない。「WellenwanneLFO」は低周波で水面を振動させ、広がる波紋をスクリーンに映す作品で、パイプが曲げられていたが仮復旧を終え公開している。

 中学生を引率していた教諭が損壊に気付き、発覚した。新潟市教育委員会と学校は謝罪し「複数の生徒が関わり壊してしまった」と説明したという。十日町市十日町署に被害届を提出するとともに、新潟市に損害賠償を求める方針。また、同美術館などに監視カメラを設置するとしている。【板鼻幸雄】
https://mainichi.jp/articles/20220606/k00/00m/040/228000c

大地の芸術祭」には2018年に行っているのだった*1
最初、記事のタイトルだけを見て、荷物などが当った弾みで壊れてしまった事故だったのかと思った。しかし、毎日の記事には、「「LOST#6」は鉄道模型が光を放ち織物器具に当たって影を壁に映す作品で、踏み荒らされて再現は無理なため今後は公開できない」とある。壊れちゃったという事故ではなく、積極的に作品を破壊した事件だったわけだ。
今回の事件を巡って、〈壊される側〉のアーティストのツィートを幾つか読んで、とても興味深かった。それと同時に、〈壊した側〉の感情とかロジックも知りたいと思った。