意思はあるのか?

朝日新聞』の記事;


片山虎之助氏、維新共同代表に加えて参院議員も辞職へ 意識混濁続く
2021/11/27 14:42朝日新聞


 日本維新の会松井一郎代表は27日の臨時党大会で、体調不良を理由とする片山虎之助参院議員(86)*1の党共同代表辞任を了承し、親族が参院議員辞職の手続きに入ることを明らかにした。

 党大会に先立つ常任役員会では、息子の片山大介参院議員が虎之助氏の病状について説明。今月初旬に倒れ、意識混濁の状態が続いているという。

 松井氏は常任役員会で、「高齢ということもあり体調を崩された。快復をお祈りし、家族の意思を尊重しながら党としての対処をしたい」と話し、「片山(共同)代表の思いをしっかり引き継ぎながら維新の会として、信頼される存在感をしっかり発揮していただきたい」と呼びかけた。

 片山氏は国会議員の代表として、国会での党首討論などを担ってきた。1989年に自民党から参院選に出馬して初当選。自民離党後は、維新の前身である「おおさか維新の会」の共同代表を2015年の発足当初から務めていた。
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/ASPCW4SQKPCWPTIL00G.html

小野次郎氏曰く、
「体調不良」と「意識混濁」じゃ全然違う。私たちは日常的に「体調不良」をずる休みの口実に使っているが、「意識混濁」を口実にずる休みする人はまあいないだろう。ところで、「意識混濁」と言っても実は何も言ったことにはならないのだった。東京慈恵会医科大学神経病理学が作成した「意識レベル・明瞭度」という解説によれば、「意識混濁」には最も軽い「明識困難状態(senselessness)」から最も重い「昏睡(coma)」まで、6段階ある*2。「明識困難状態」では「外界の認知は保たれているが、正常よりやや不活発でぼんやりしている」だけだけど、「昏睡」では「強い刺激に対してもほとんど反応がない。自発運動はなく、深部腱反射・対光反射なども減弱ないし消失する。筋緊張が緩み、失禁状態となる。除脳硬直が起こることもある。呼吸、循環、体温調節などの植物機能にも変化が起こる」。同じ「意識混濁」でも「 明識困難状態」と「昏睡」では全然違うのだ。「明識困難状態」であれば、本人が議員を辞めるとか辞めないとか、意思を表明することは可能だろうけど、「昏睡」では明らかに不可能。片山はどの段階にあるのだろうか。また、一般的な疑問だけど、「意識混濁」状態になった人は如何にして意思を表明するのか。代理人を立てる場合でも、「意識混濁」の人が如何にして代理人を任命するのか。片山の場合は「親族」が手続きをするということだけど、この場合、某大阪の韓国系歌手の死後に問題になったように、怪しげな後妻みたいなのが出てきて、本人の意思(意志)と称して、勝手なことをやりだすということは阻止できない。また、そもそも「親族」がいない人はどうするのか?
因みに、「意識混濁」の政治家ということで思い出すのは、近く本朝においては小渕恵三、遠く異朝においては毛沢東。どちらの場合も、多分そういう状態で決定されたであろう後任人事が、その国の歴史に大きな影響を与えた。