古勝隆一氏曰く、
今日の朝のニュースで、上海の「松饼」を紹介して、アナウンサーが「まつもち」と言っていて、松を材料に使っていると思って発言していた。
— 古勝隆一 (@GushengLongyi) 2021年9月15日
だけど、松は使われていないし、いわゆる「もち」でもない。#おはよう日本 https://t.co/qZgC1iNgxG
「松」は「鬆」に通じ、「サクサクしている」意の形容詞。
— 古勝隆一 (@GushengLongyi) 2021年9月15日
「饼」は、小麦粉をこねて焼いた食品。
簡体字では「松」と「鬆」が「松」一字に統合されてしまったのだった。
さて、中国に住んでいたときは、著作権的に怪しいDVDなどがよくあった。日本のTVドラマなどは日本で放映後半月以内にもう視ることができた。また、中国映画の場合だと、封切られたばかりでまだ映画館で上映しているというのに、DVDが市中に出回っていた。そういう怪しいDVDは、香港や台湾で作られたように装うためか、パッケージが繁体字で表示されていることが少なくなかった。そういう大陸の業者の繁体字を見破る手がかりのひとつがこの「鬆」という字なのだった。簡体字の「松」を繁体字にする場合、緩いとかふわふわという意味の場合には「鬆」にしなければいけないが、植物のマツ(pine)の場合には「松」のままにしなければらない。日本の女優の松たか子。本来なら、
松隆子
なのだが、中国のDVD業者の繁体字では、往々にして、
鬆隆子
となるのだった。