「貂々」の起源

細川貂々*1「なつかしい一冊 高野文子著『絶対安全剃刀』」『毎日新聞』2021年6月19日


「「漫画家になるためにはどうしたらいいのかなあ?」とずっと悩んでいた21歳の私に、ツレ(夫)が「君はこの本が好きだと思うよ」と教えてくれたのが『絶対安全剃刀』でした」。


漫画の投稿をしようと思った時にペンネームは何が良いか考えました。ツレが「大好きな『絶対安全剃刀』に入っている『たあたあたあと遠くで銃の鳴く声がする』に出てくる『貂』を使った名前が良いのでは?」と言って「貂々」という名前を考えてくれました。
他にも『絶対安全剃刀』の中で好きな作品はたくさんあり、「玄関」は何百回も読みました。夏休みの空気感、子どもの頃の他人にはわかってもらえない傷ついた心、「ああ、こういう時お母さんてこういうセリフをいうよなあ」って感じをとっても素敵に描いている作品だと思いました。子ども時代の私と重ねて読みました。