ジョージ・オーウェル――「人間らしさ」への讃歌 (岩波新書)
- 作者:川端 康雄
- 発売日: 2020/07/18
- メディア: 新書
ジョージ・オーウェル(George Orwell)*1というのは本名ではない。本名はEric Arthur Blair(See 川端康雄『ジョージ・オーウェル』、p.3)。この筆名は『パリ・ロンドン放浪記』を上梓する際につけられたが、オーウェル(ブレア)は、自分の本名が印刷され、誰かがそれを切り取って呪いをかけることを恐れていたという(p.63)。
記号論的(修辞学的)に考えれば、名前というのは体毛や衣服や糞便と同様に、私の附属物として私とは換喩的な関係にある。世界中にあるであろう名前のタブーというのは、私本体を守るために私の名前を隠蔽したり偽装したりして、悪意ある他者(妖術師や悪霊)が私の名前に接近することを阻止するためにあると言えるだろう。日本人や中国人にとっては、こうした名前のタブーというのは当たり前すぎていちいち意識するまでもないことだけど、英語圏にもそのような信仰というのは存在していたのか(存在しているのか)。
ところで、Eric Arthur Blairということで気になるのは、ジョージ・オーウェルと後の英国首相であるトニーとの間に親戚関係や同族関係はあるのかどうかということ。
- 作者:ジョージ・オーウェル
- 発売日: 1989/04/17
- メディア: 文庫
*1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20050608 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20071029/1193632186 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20090908/1252375872 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100712/1278894145 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20130304/1362367180 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20130804/1375550443 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20130910/1378829609 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20131122/1385106574 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170126/1485454283 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170129/1485706177 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171025/1508937620 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180722/1532230896 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/02/17/225007 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/03/05/011614 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/11/24/091111