黒川裕生*1「大阪のコロナ陽性者に市から葬儀会社の広告入り封筒 「配慮が足りなかった」と担当者」https://maidonanews.jp/article/14134096
曰く、
新型コロナウィルスに対する官の対応は後手後手だととかく批判される。しかし、これは先手すぎるだろう。この「Aさん」は自ら「自宅療養を選択」したわけだけど、病院のベッドが空いてないので止むを得ず「自宅療養」という人はどう感じるのだろうか。大阪市の担当者が吃驚するくらい炎上した背景には、石原伸晃の無症状入院が怒りを買ったように、「陽性」になったら最後、病院で治療も受けられず自宅で死へと委ねられてしまうのではないかという不安があるわけだ。ましてや、大坂は「イソジン」*2とか雨合羽の土地であるわけだ。
大阪市のAさん(男性、30代)は1月中旬に発熱し、PCR検査を受けたところ陽性反応が出た。区の保健福祉センターから行動歴のヒアリングを受け、自宅療養を選択。後日、陽性者に対する勧告書と自宅療養中の注意点や相談先などが記載された書類の計2枚が自宅に送られてきた。その封筒の表面には手書きでAさんの住所と名前が記され、裏面には葬儀会社「公益社」の広告が大きく印刷されていたという。
Aさんは「力が抜け、情けない気分になった。自分を否定されたように感じ、思い出すたびに涙があふれてくる。不用意な対応が感染者を精神的に追い詰めることもあるのだということを理解してほしい」と訴える。
大阪市会計室の担当者によると、収入確保のため業務用封筒に広告を掲載するようになったのは2006年度から。当初は角形2号のみで、翌07年度から長形3号にも掲載を開始。掲載企業は随時募集しており、公益社の広告は2020年6月から長形3号に掲載しているという。
今回の声を受け、「コロナ陽性者への連絡だから葬儀会社の広告入りの封筒を使ったのではないが、確かに配慮が足りなかった。運用については今後あらためて検討したい」としている。
区の保健福祉センターの担当者は「封筒はこれしかないので、特に広告のことは意識せずに使っていた」と話す。しかしこうした声を受け、市の保健所から配慮するよう連絡があったといい、「今は古い封筒をかき集めて対応している」と説明する。
それにしても、「封筒はこれしかないので、特に広告のことは意識せずに使っていた」という大阪市の担当者の言い訳は解せない。行政用の封筒などに広告が入っているのは大坂に限ったことではないが、広告のパターンが1つだけということはありえないだろう。
*1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/10/23/134615
*2:See eg. https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/08/05/094951 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/08/07/005446 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/08/13/082431 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2020/12/18/143526