藤田敏雄

共同通信の記事;


劇作家の藤田敏雄さんが死去
「若者たち」作詞、92歳

2020/9/26 11:55 (JST)9/26 12:03 (JST)updated


 日本の創作ミュージカルの草分け的存在で、ヒット曲「若者たち」なども作詞した劇作家の藤田敏雄(ふじた・としお、本名稔雄=としお)さん*1が24日午前0時31分、心不全のため東京都の病院で死去した。92歳。京都市生まれ。葬儀は近親者で行った。

 創作ミュージカルの脚本や作詞、演出に携わり、「おれたちは天使じゃない」「歌麿」などの作品を制作。作詞家としてザ・ブロードサイド・フォーの「若者たち」のほか、「希望」「約束」などのヒット曲を手掛け、多くのリサイタルを演出した。

 テレビ朝日の音楽番組「題名のない音楽会」の立ち上げから30年以上、企画構成を担当した。
https://this.kiji.is/682418061219234913

この訃報を契機に、「若者たち」の歌詞*2を読み直したりしたのだけど、なかなか興味深かった。この歌、周防正行の『ファンシイダンス』の中で主人公の本木雅弘が歌っている。この場合、「果てしなく遠い」「君の行く道」というのは禅の修行ということになるのだろうか。
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ところで、『題名のない音楽会*3って今も続いているんだね! 『題名のない音楽会』といえば、作曲家の黛敏郎*4。1997年に他界した黛は元祖「日本会議」というべき人*5。藤田氏は一方ではいずみたく*6のような日本共産党系の人脈の中で仕事をしてきたようだけど、同時に黛のような右翼とも長期に亙ってパートナーシップを結んでいたということも興味深いことだ。『題名のない音楽会』でも黛は炎上上等! というノリで右翼企画を放映していたけれど、その一方で、武満徹と並ぶ戦後の日本を代表する作曲家であり、政治的なスタンスを問わず音楽を中心としたクリエイティヴな才能を牽きつけていたのだった。