服部克久

NHKの報道;


作曲家 服部克久さん死去 テレビ番組や映画などのテーマ曲多数
2020年6月12日 12時17分



テレビ番組や映画などのテーマ曲を数多く手がけ、谷村新司さんの「昴」などポップスのアレンジでも活躍した、作曲家・編曲家の服部克久さん*1が11日、末期腎不全のため、東京都内の病院で亡くなりました。83歳でした。

服部克久さんは、日本の歌謡界を代表する作曲家、服部良一さんの長男として昭和11年に東京で生まれて音楽に囲まれた幼少期を過ごし、高校を卒業後、フランスのパリ国立高等音楽院に留学しました。

帰国後は、草創期のテレビ業界や映画など幅広い分野で作曲活動を行い、人気アニメ「トム・ソーヤーの冒険」や民放の音楽番組「ザ・ベストテン」のテーマ曲、NHKの連続テレビ小説わかば」の主題歌など、数多くの音楽を手がけました。

また、テレビ番組「新世界紀行」のテーマ曲にもなった「自由の大地」などのオリジナル曲を集め、オーケストラによる演奏にこだわったアルバム「音楽畑」シリーズをこれまでに20作以上を発表し、コンサートも国内外で精力的に開催してきました。

編曲家としては、さだまさしさんや山下達郎さん、竹内まりやさんなど、人気アーティストの楽曲の弦楽アレンジを数多く手がけ、谷村新司さんの代表曲「昴」では、ホルンを使った雄大なイントロで名曲を彩りました。

日本作編曲家協会の会長や東京音楽大学の特別招聘教授も務め、後進の育成など音楽界の発展に貢献したほか、平成17年から宮崎県都城市の総合文化ホールの初代館長も務めました。

息子の服部隆之さんもNHKの大河ドラマ真田丸」の音楽などを手がける作曲家で、音楽家一族として知られています。

事務所によりますと、服部さんは去年10月から腎不全の治療を続けていたということで、11日午前、末期腎不全のため、東京都内の病院で亡くなったということです。


さだまさしさん「兄貴を失ったよう」
服部克久さんが亡くなったことについて、「愛について」など数々の楽曲を服部さんとともに作ってきた、歌手のさだまさしさんは、NHKの取材に対し「偉大な音楽家でありながら、明るく楽しい人で私にとって大恩人であり、兄貴を失ったような思いです。『音楽は美しくないといけない』という服部さんのことばに背中を押していただきました。思い出は語り尽くせず、本当に惜しいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200611/k10012467241000.html

拙blogでは、父親である服部良一には幾度か言及したが*2、息子である克久氏に言及したことはなかった。その死が日本の音楽的近代の或る種の終わりを表しているということはいえるだろう。