K-Book Fes 2019

NHKの報道;


日韓関係冷え込むも 韓国文学人気でにぎわい 神田神保町
2019年11月9日 17時31分


日韓関係が冷え込む一方で日本で韓国文学の人気が高まっていることを受け、韓国文学の魅力を紹介する催しが、本の街として知られる東京の神田神保町で開かれました*1

この催しは、韓国の本を取り扱う日本の出版社などが共同で初めて開き、東京 神田神保町の会場では、日本の出版社と韓国の書店が店舗ごとに23のブースを設けて小説やエッセー、絵本などおよそ2500冊を売り出しました。

主催者によりますと、日本では韓国文学の翻訳が進んで急速に人気が高まり、『82年生まれ、キム・ジヨン』や『私は私のままで生きることにした』などが、翻訳書として異例のヒットを記録しています。

会場では、こうした文芸書や工夫を凝らした装丁の絵本などが多く売られていたほか、韓国の書店のブースでは、日本では手に入りにくい韓国語で書かれた原作が販売され、お目当ての作品を買い求める多くの人でにぎわいました。

催しを開いた出版社の代表、キム・スンボクさんは「韓国への興味が文学にも広がっていることを実感し、うれしく思います。まだ知られていないおもしろい作品がたくさんあるので、今後も紹介していきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191109/k10012171041000.html

殆ど義務のように、「日韓関係が冷え込む一方で」ということが言われているけれど、寧ろ問題は逆なのでは? 韓国文化への関心が高まっている一方で、何故政治的・民族的対立が煽られているのかということの方こそが問われるべきなのだろう。これまで、映画にせよTVドラマにせよポップ・ミュージックにせよ、〈韓流〉がずっと注目されてきたのに、これまで「文学」が注目されてこなかった方が不思議だとも言える。対立が煽られているが、日本と韓国は、どちらも東亜細亜の先進国であり、資本主義社会であり、民主国家であるという共通性を有しているわけだ。ポジティヴなことにせよネガティヴなことにせよ、他の国との間よりも、高い共感可能性や了解可能性を潜在的に有しているといえないのだろうか。そうはいっても、「韓国文学」*2のイメージについて、かなり長い間、アップデイトできていないということに気づく。