安藤健二「さよなら、ビートル。フォルクスワーゲンの名車が生産終了、80年の歴史を振り返る」https://www.huffingtonpost.jp/entry/beetle_jp_5d2694e0e4b07e698c454bb0
曰く、
ドイツの自動車メーカー「フォルクスワーゲン」*1は7月10日、小型車「ビートル」の生産を終了した。80年以上の歴史に終止符を打った。ロイター通信などが報じた*2。生産終了を記念したセレモニーがメキシコ中央部のプエブラ州の工場で同日、実施。メキシコ音楽の楽団が、これまでの活躍を祝福した。
「ワーゲン占い」というのは知らなかった。1970年代後半に、小学生たちの間では、スーパーカー占いというのが流行っていたが(Cf. 斎藤次郎『子どもを見直す』)*4、ビートルは「スーパーカー」ではなかった。ビートルのかっこよさというのは多分小学生には通じなかったのでは? でも、或る種のスタイリッシュな人たちの間でビートルがかっこいいものとして受け取られているということは女友達の『MCシスター』を盗み読みして、知っていた。また、黄色い乗り物が特権的な意味をもっていたというのも興味深い。
1945年の敗戦直後、「KdFワーゲン」は「フォルクスワーゲン・タイプ1」と改称して、ようやく一般販売が開始された。その可愛らしい外観から、英語圏では「ビートル」の愛称で広く親しまれた。アメリカをはじめ全世界に大量輸出され、貴重な外貨を獲得して西ドイツの戦後復興に貢献した。日本でも人気があり、1970年代後半には、ワーゲン占いが流行。「街を走るビートルを3台見たらその日は幸せになる」「黄色のビートルをみれば3台探さなくとも一気に幸福になる」と言われていた*3。
1974年に西ドイツでのビートルの生産は中止されたが、メキシコやブラジルでの生産は続いた。2003年、メキシコでの生産が終わるまでの58年間で2100万台が生産された。これは一車種の生産記録としては、現在も世界記録だ。
- 作者: 斎藤次郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1979/05
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*1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20060213/1139793627 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20130223/1361640990 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160423/1461402018 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160923/1474597795
*2:Sharay Angulo “Last Volkswagen Beetle drives into the sunset” https://www.reuters.com/article/us-mexico-volkswagen-ceo/last-volkswagen-beetle-drives-into-the-sunset-idUSKCN1U52GD
*3:See 成田香織「フォルクスワーゲンの A B C ♪♪」https://www.vw-dealer.jp/blog/kashima/2016/05/abc.html
*4:See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100904/1283577287