- 作者: 磯?憲一郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/10/09
- メディア: 文庫
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4月以来、数十冊の本を読了しているのだけれど、なかなか他人に報告し・シェアする機会がない。私自身の備忘のためにも徐々に報告を開始していくことにする。
数日前に礒﨑憲一郎*1『往古来今』を読了。
連作短篇集。何故本としてのタイトルが「往古来今」なのか。これを今すぐに言語化するのは難しいのだけど、カヴァーに使われている横尾忠則*2の「N.P」という絵のイメージを一言で表せば「往古来今」といえるだろう。
過去の話
アメリカ
見張りの男
脱走
恩寵
あとがき
解説(金井美恵子)
最後の、日本人の布哇移民史を題材とした「恩寵」を除いて、具体的な物語世界(地理的なトポスや共通の登場人物)の共有が認められるけれど、「恩寵」を包括した上で、この本について語る鍵言葉は、
逃走
ということかも知れないと思った。4番目の短篇のタイトルは「脱走」である。因みに、同じ著者の『電車道』では〈逃走〉によって物語が開始されているのだった。
- 作者: 磯〓憲一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/10/28
- メディア: 文庫
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*1:See also https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20151202/1449074591 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171212/1513047582 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171218/1513571599 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20171220/1513735994 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180618/1529339361
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081008/1223493959 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090904/1252003896 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101106/1289015746 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110615/1308109789 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20121019/1350608158 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130905/1378386198 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20151130/1448855382 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160302/1456851644 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20170512/1494557833 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/22/134544