目上/目下?

尾道えぐ美「「天皇皇后両陛下お疲れ様でした」炎上に専門家が指摘 その解説に納得の声」https://netallica.yahoo.co.jp/news/20190507-42034192-sirabee


曰く、


天皇皇后両陛下お疲れ様でした」と綴ったブログが、一部のネット上で物議を醸しているとされるモデルの山田優(32)。

この言葉の使い方について、日本語の専門家が言及。注目を集めている。

「日本語の専門家」とは飯間浩明*1

飯間浩明@IIMA_Hiroaki


天皇皇后両陛下お疲れ様でした」というインスタグラムの投稿が炎上したそうです。目上への「お疲れさまでした」が不可とされるなら、それは新しい謎ルールの誕生だとしか言えません。炎上を伝えるニュースは〈日本語の使い方としては間違っているかもしれないが〉と述べますが、べつに間違っとらん。

16:49 – 2019年5月6日
https://twitter.com/IIMA_Hiroaki/status/1125321726798090242


飯間氏によると、「お疲れ様」という言葉はもともと芸能人の間で階級抜きの挨拶として使われていたが、戦後に一般層に伝播したという。

「『ごきげんよう 挨拶ことばの起源と変遷』などによれば、「お疲れさま」はもともとは芸能人の間で階級抜きの挨拶として使われ、戦後に一般に伝播したようです。ただし、島崎藤村「破戒」には〈『おつかれ』(今晩は)〉という農村の挨拶があり、起源はけっこう古いらしい」

その一方で、「ご苦労様でした」という言葉もかつては目上の人に対し、使用されていたものの、20世紀末に「目上に『ご苦労さま』は失礼」という謎ルールが生まれたことを明かす。


「昔は、目上に対して「ご苦労さまでした」が普通に使われました。昭和天皇に対して三木首相(昭在位50年記念式典)や中曽根首相(在位60年記念式典)が「ご苦労さまで(ございま)した」と述べた例も報告されています。ところが、20世紀末に「目上に『ご苦労さま』は失礼」という謎ルールが生まれます」


そして、話は「お疲れ様」に戻り、「ご苦労様」に代わる言葉として、目上への挨拶の新スタンダードになったと説明。

「倉持益子さんの研究では、1990年代に「上司には『ご苦労さま』より『お疲れさま』がふさわしい」と言われるようになった模様。平成17(2005)年度の国語世論調査では、上司をねぎらう場合に7割近くが「お疲れさま」を選んでいます。「お疲れさまでした」は目上への挨拶の新スタンダードだったのです」

ところで、2006年に行われた文化庁の「国語世論調査」では、「目上の人」に対して「ご苦労さまでした」と言う人が増えていることが注目されている。この場合、「目上」には「お疲れさま」と言うことが前提になっている*2。まあ「お疲れさま」というと、以前からアパレル業界と美容業界における特異な用法が気になっているのだけど*3。「ご苦労さま」だと、左翼とかやくざの人はわかると思うのだけど、同志が獄中から娑婆に帰還したときに、お勤めご苦労さんでござんした、と歓迎するじゃないですか。それは、「目上」用法なの、それとも「目下」用法なの? それから、お勤めお疲れさんでござんした、とはあまり言わない(ように思う)。
立川談四楼師匠*4曰く、

何だって?「お疲れ様でした」が目上に失礼だって? 楽屋へ(手ぶらでなく)来てごらんよ、失礼大会だから。お早うございますと楽屋入りし、先輩に「ご苦労様です」と挨拶し、その人が高座から下りればすかさず「お疲れ様でした」で、古来より延々とこの繰り返しなのだ。いい加減に不寛容に気づこうよ。

8:14 PM - 6 May 2019
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1125599798453653504

また、これも;

とみ@meow164


モデルのローラが「沖縄の海を守ろう」と言えばバッシングだけど、安倍晋三がロシアに北方領土を献上してもオッケー!モデルの山田優天皇陛下に「お疲れ様でした」と言えば炎上して、安倍晋三天皇陛下に「お健やかであらせられます事を願っていません」と言ってもスルー!ってもう狂ってるだろ。

7:51 AM - 6 May 2019
https://twitter.com/meow164/status/1125412782847905792