動く床

三宅理一「人のスケール、馬車のスケール」『ゆとり路』(東京都世田谷区)1995年4月号、p.3


曰く、


考え方によっては、日本人が外出する時に履く下駄や草履はそれぞれ家の床や畳を足の大きさに合わせて切り取ったものとみなすことができる。かごは、室内で畳の上に座った状態をそのまま箱の中にパッケージして移動手段となしたものだ。つまりは、木造家屋の部分がそのまま交通機関になってしまったということだろうか。