NHK語る

嘉島唯*1、志谷のぞみ「「トレンドに乗らないと番組自体を知ってもらえない」NHKの番組はなぜバズるのか?」https://www.buzzfeed.com/jp/yuikashima/nhk


「編成局 編成主幹の有吉伸人さん、『あさイチ*2と『みんなで筋肉体操』を手がける、チーフ・プロデューサーの斎藤大輔さん、ディレクターの勝目卓さん、梅原純一さんに話を聞いた」のだという。


――通常、みなさんは『あさイチ』を作っているそうですが、いつどうやってインプットをしているのですか? 毎日の放送に合わせて。

斎藤:きっかけの探し方は、昔から電車の中吊りは常に見てて。『anan』とか女性誌は絶対に見ますね。ああ、今アイラインで巻頭カラーなんだとか……。『あさイチ』に入ってからは、とにかく女性が何に興味を持っているのかすごく調べるようになりました。

梅原:僕は本屋が好きだから1日3回ジュンク堂へ行きます。会社に行く時、昼食の時、帰る時。ジュンク堂の棚をバーッと全部。スタートからゴールまで。棚に置いてある本、平積みの本。これは毎日変わるので見ていて楽しいですね。自分の体調によって目に留まる本も全然違いますし。

勝目:僕も書店も行きますが、ウェブのコンテンツは中毒ってぐらい見てますね。Netflixから、 dマガジン、NewsPicks、最近はnoteも買っちゃいますね。

――Netflix

勝目:社内でもハマってる人は多いです。完全に視聴者として見てますね。あとYouTubeも見てますね。東海オンエアとかQuizKnock……釣りが好きなので釣り動画も。頭にカメラが置かれているので、釣りに行ってる気分になれるんですよ……有吉さんを目の前にこういう話をしていいのか(笑)。

有吉:気にしなくていいよ(笑)。

梅原: 僕は『TERRACEHOUSE』信者なのでNetflixをすごく見てます。こうやって撮ればカッコいい、きれいな画になるんだ……って。

Netflixは海外の番組が多いので、撮り方が日本と全然違う。なので『あさイチ』にも応用できないかって思って見ています。例えば料理の撮り方とか。みんなと同じ撮影をしていると埋もれちゃうんです。


―― いい番組って何が評価基準になるんですか?

斎藤:評価される側としては、是非聞きたいところ……(笑)。

勝目:視聴率で一喜一憂するわけではないものの、どこを指標にすればいいのか不明瞭だと感じることはあるので……。

有吉:もちろん数字だけではないです。いろんな指標を組み合わせながら……あるいは番組の役割を考えながら編成を決めてますね。

斎藤:全社的に危機感を持っているのは確かです。しれっと「テレビ持ってないんです」って言われるぐらいですから。

有吉:若い世代では普通ですからね、それは。

藤:僕らはテレビを作る人間なので見て欲しいと思う。でも、若い人に見てもらえるためのやり方はわかっていない。ただ、テレビを見ない層に向けていろいろチャレンジさせてくれる土壌が増えているのは確かですね。

正直に言うと『みんなで筋肉体操』は、とにかく若い人……NHKを見てない人に来てもらう命題を与えられていたんですよ。僕らも危機感があるので、視聴率よりもちょっと変わったところからお客さんを呼びたかった。1人でも「NHKニュース見てみようか」「朝ドラ見てみようか」ってなる人を増やしたい。

この番組の立ち位置は、1人でも「テレビに興味のない人」に来てもらうための営業みたいなものです。