「水」は「村上春樹」を理解できるか問題

村上春樹は「水」に対して、けっこう強い思い入れを持っている(と私は思った)*1
さて、それに絡んでというわけではないが、10年以上前に書かれた大野圭介氏*2の「水伝」*3批判をマークしておく;


「水に芸術はわからない」http://puzhai.cocolog-nifty.com/zazhi/2007/02/post_f593.html


純化すれば、ここでは幾つかの還元主義、とくに


唯物論(物質還元主義)
道徳還元主義


が批判されていると言えるだろう。また、「水伝」は〈非科学〉的なのではなく寧ろ〈科学主義〉的なのだと言える。
Corvo「名文「水に芸術はわからない」」*4に曰く、


もし、仮に朴斎さんのエントリーを読んでも、まだ「水伝」を信じるという方がいたら、その人は日本語が不自由か、読解力に欠けると思わざるをえない。
「水伝」を肯定する芸術家や表現者がいたとしたら、その時点で彼らは芸術を理解していないことを露呈していることになる。
それでも信じたい人は信じればよいだろう。ただし、表現に携わっている人間であるなら、すぐにその世界から退場するべきであると僕は思う。大きなお世話かもしれないが、それほどまでに「水伝」は芸術を冒涜しており、酷い話でしかないのである。