電子顕微鏡以前

NHKの報道;


かぜに「抗菌薬」は効きません 半数が誤認
2018年11月11日 4時54分


かぜで医療機関を受診した際、本来は効果がない抗生物質などの抗菌薬を処方してほしいと考える人は30%余りいるという調査結果がまとまりました。

抗菌薬の不適切な使用は薬が効かない「耐性菌」を増やすことにつながり、専門家は「正しい知識を普及していく必要がある」と話しています。

抗菌薬は、細菌には効果がある一方で、かぜやインフルエンザなど、ウイルスが原因の病気には効かないことが分かっていますが、かぜに処方されるケースがあり、薬が効かない耐性菌を増やすことにつながっていると指摘されています。

国立国際医療研究センター病院は、インターネットを利用して全国の10代から60代までの一般の男女721人に対して、抗菌薬に対するアンケート調査を行いました。

その結果、「抗菌薬がどのような病気に有用か」という質問に対して、「かぜ」と答えた人が49.9%、「インフルエンザ」と答えた人は49.2%と、ほぼ半数の人が誤って認識していることが分かりました。また、「かぜで受診した時に処方してほしい薬」として、30.1%の人が「抗菌薬」と答えました。

調査を行った国立国際医療研究センター病院の具芳明医師は「患者が強く希望すると医師も処方せざるをえない場合があり、一般の人にも正しい知識を普及していく必要がある」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181111/k10011706291000.html

まあバイキン(黴菌)という日常語は生きており、バイキンの意味論において、「細菌」と「ウィルス」の区別はない*1。というか、黴菌という言葉は電子顕微鏡の発明以前に生まれたわけだ。或いは「抗生物質」(antibiotics)という言葉が誤解の元なのか。