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Jake Millar「カザフスタンの草原にきらめく人工都市──未来都市 アスタナへようこそ」(Ottogiro Machikane訳)https://gqjapan.jp/life/business/20170901/the-40billion-dollar-city


1997年に草原の只中に突如出現したカザフスタンの首都「アスタナ」について、この都市に魅せられた写真家のライアン・クープマンス(Ryan Koopmans)*1が語る。写真を見て、たしかに既視感に襲われるということはある。中国の上海や蘇州の郊外とか。日本でも、幕張新都心*2とか。実際に、ライヴで体験すると、本物の「アスタナ」は諸々の〈プチ・アスタナ〉などを寄せ付けないスケール感或いはスペース感を有しているのだろうけど、遺憾ながら記事に添えられた写真からはそれを感じ取ることが難しかった。
さて、いくら「人工都市」であっても、どんな都市でも*3自然と対峙するとともに、下からの別の「人工」とも鬩ぎ合っているといえるだろう。上からの計画(秩序)に対する下からのカオス(生)。独裁者ヌルスルタン・ナザルバエフ大統領の計画/秩序はどのようなカオス/生の侵蝕をどのように受けているのか。例えば、これだけの「人工都市」を建設するためには大量の建設労働者を必要とし、その大量の労働者は大規模な飯場社会を形成するだろう。因みに、「アスタナ」の都市計画には故黒川紀章*4が関与している。