正男殺しの帰結

姜尚中*1金正男暗殺でより鮮明になった北朝鮮を取り巻く環境」https://dot.asahi.com/aera/2017031500068.html


今年3月、正男殺し*2から約1か月後のテクスト。
曰く、


今回の暗殺事件には大きな背景があります。2013年、事実上の北朝鮮ナンバー2だった張成沢(チャンソンテク)の粛清です。正男の後見人でもあった張成沢金正恩(ジョンウン)が粛清したのは、北朝鮮が中国に対して強く反発したということです。北朝鮮政権交代の受け皿として、自分のスペアを中国が用意することを正恩は何よりも恐れています。暗殺にここまで時間がかかったのには中国当局が一時期、正男のまわりを固めていたということもありました。
さらに、

今後、北朝鮮はマレーシアをはじめ、ASEAN諸国からも孤立し、その行き詰まりからますます、米国を交渉のテーブルに引き出す強硬策を打ち出すでしょう。それがレッドラインを越えた時、米国は北朝鮮への先制攻撃に出るのか、それとも更なる核開発を放棄させる代わりに現状を追認することになるのか、「戦略的忍耐」というオバマ前政権とさほど変わらない方針に落ち着くのか──。

 トランプ政権をめぐる米国内の激しい対立、分断とも絡んで目が離せません。軍事的衝突の可能性、逆に米朝交渉も含めて極端なシナリオが現実化することも想定すべきかもしれません。