「きちがい」!

朝日新聞』の記事;


麻生副総理、講演で差別表現 指摘に「不適切でした」

2017年9月2日23時43分

 麻生太郎副総理は2日、10月の衆院愛媛3区補選の応援で訪れた愛媛県西条市での講演で、祭りの参加者を「きちがいみたいな人ばかりだ」と述べ、精神障害者を差別する表現を使った。補選は祭りと時期が重なり、麻生氏は「ここのお祭り大変だ。そういった時に選挙なんてやれる。選挙を一生懸命やっている人はお祭りを一生懸命やっている人。俺のとこ(の選挙区の祭り)は7月14日だけど、この時になったら、ほとんどきちがいみたいな人ばっかりだ」と語った。

 麻生氏は講演後、記者団から指摘され、「不適切でした」と述べた。

 麻生氏は先月29日、横浜市で開いた自らの派閥の研修で「少なくとも(政治家になる)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」と問題発言。翌日、不適切だったとして撤回したばかりだった*1
http://www.asahi.com/articles/ASK927K5PK92UTFK00Z.html

まあたしかに「不適切」なのだろうけど、「きちがい」と「精神障害者」は違う。前者は日常用語であり、後者は医学用語或いは行政用語だということことになるのだろうけど、それだけじゃない。「きちがい」というのは或る人間的事象が(自らが共有している[と思っている])常識に照らして、そこから逸脱している、或いはあまりにも過剰だという違和感を表現したものだろう。麻生太郎の使用も或る種の過剰さを表現したもの。
唐突なようだけれど、Jeff Coulter*2The Social Construction of Mindをマークしておく。
The Social Construction of Mind: Studies in Ethnomethodology and Linguistic Philosophy

The Social Construction of Mind: Studies in Ethnomethodology and Linguistic Philosophy