「モデルケース」?

福沢尚季「立教大が原子力研究所施設を撤去。廃炉のモデルケースになるか」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161223-00010005-newswitch-sctch


神奈川県横須賀市にある立教大学の研究用原子炉の「廃炉」作業が順調に進み、「最終段階」の寸前まで漕ぎ着けているのだという。しかし、「最終段階」に進むことはきわめて困難である。


立教大学は、すでに稼働を終えた小型の研究用原子炉のある原子力研究所(神奈川県横須賀市(略))について、原子炉と建屋以外の施設の撤去を22日に終えた。撤去を終えるのは「液体廃棄物廃棄施設」「第一固体廃棄物保管庫」など5施設。研究所から出た廃棄物を地下深く埋設する最終処分場を国が決めれば、原子炉や建屋の解体など、廃炉作業は最終段階に入る。ただ、決定まで長い時間がかかると予想される。

 これまで立教大は「廃液処理施設」などを撤去する第1期工事を2012、13年に実施。15年から廃炉作業の第2期工事を始めた。加藤睦副総長(研究推進担当)は、「廃炉を着実に進めている。研究炉だけでなく、(商用炉も含めた)廃炉作業のモデルケースになるのでは」と話す。


最終処分場が決まるまで大学側は廃炉作業の最終段階に入れず、放射性廃棄物を保管し続ける必要がある。保管に伴う維持管理費は大学の負担となり続ける。廃炉にあたる補助金放射性廃棄物の維持費を支給するといった支援が求められる。
ここで「モデルケース」というのは「もんじゅ*1廃炉が念頭に置かれている。小型の研究炉と本格的な「商用炉」の違いはあるにせよ、手続き的な事柄については「モデルケース」になるのだろう。また「もんじゅ」のみならず、満身創痍の福島第一を先頭に、〈終活〉に入らなけれなならない原発は沢山あるということも忘れてはならない。