鏡文字

最近、私の息子が平仮名をほぼ完璧に念めるようになっていることに気付いた。本の字面を目で追いながら、ゆっくりと発音していく。平仮名という文字文化に参入したばかりで、とくに気になったのは、


など


という言葉だったらしい。「など」って何? ここも「など」、ここも「など」、ここも「など」と、「など」を指差していく。ほかにも色々とあることと言ったり、英語のand so onとか、漢語の等等とかパラフレーズしたりした。
彼はアラビア数字やアルファベットの世界にはかなり以前から(読み書きとも)参入している。漢字については、自分の名前は書けるけれど、字ではなく画像(模様)として認識(記憶)しているようだ。アラビア数字やアルファベットの場合、左右逆様の所謂鏡文字を書くことが多い。dだと思ったら、実は6だったり。Pだと思ったら、実は9だったり。私の息子よりも数か月年上の子どもがいる従妹によれば、息子にとっての再従姉も鏡文字を書くという。
Wikipediaによると、子どもの鏡文字の「原因はよく分かっていない」ということだけど*1、ネット検索すると、右脳と左脳、視覚と認識のギャップという説に言及しているエントリーがけっこうある。例えば、


masyan0238「子供の鏡文字を書いちゃう原因と対処方法。そして意外な利用法。」http://matome.naver.jp/odai/2139156029049871901
「鏡文字(左右反対文字)を書いちゃう子供はおかしい?」http://franceplusplus.com/blog/2011/10/post-114.html
「子供が鏡文字ばかり書くので気になって調べてみた。」http://devlog.mitsugeek.net/entry/20110705/1309964079
「子供のパターン認識:鏡文字は鏡じゃないかも」http://nomano.shiwaza.com/tnoma/blog/archives/006513.html


でも、お手本を見ながら真似をするという仕方で書くときは一応〈正しく〉書けるようだし、反対だよと指摘してやれば訂正することができるので、視覚と認識のギャップといううのとはちょっと違うんじゃないかと思う。鏡文字になるのはお手本なしに書くときなので、記憶の仕方というのが絡んでいるんじゃないかということは想像できる。
大人の場合、鏡文字というは左利きと結びつけられているようだ。世間には、左利きの人間は誰でもレオナルド・ダ・ヴィンチみたいに鏡文字が書けると思い込んでいる人もけっこういるのだった*2