説教強盗(但し受動態)

朝日新聞』の記事;


駐在所の警官、管内で強盗未遂容疑 住民が気づき諭す

山本知佳

2016年8月17日19時20分

 自らが勤務する駐在所の管轄内にある民家に強盗に入ったとして、青森県警は17日、八戸署地域課の巡査長石橋良太容疑者(25)=公務員職権乱用の罪で起訴=を強盗未遂と住居侵入の疑いで再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。

 県警監察課によると、石橋容疑者は7月17日午前4時ごろ、同県八戸市城下3丁目の漁業男性(66)方に1階窓ガラスを割って侵入。起きてきた男性に包丁を向けて脅し、現金を奪おうとした疑いがある。石橋容疑者は「オンラインカジノで数百万円の借金がある」と話しているといい、同課は借金苦で犯行に及んだとみている。別の事件の捜査の過程で容疑が浮上した。

 石橋容疑者は駐在所に4月から勤務し、巡回連絡などで男性方を訪ねたことがあった。石橋容疑者は犯行時にサングラスをかけていたが、男性の妻が警察官だと気づいた。すると石橋容疑者は「死ぬしかない」と嘆き、被害者夫婦が「若いのだから死ぬ必要はない」などと1時間ほど諭すと、何も取らずに帰ったという。夫婦は通報せず、石橋容疑者はその後、朝から通常通り駐在所で勤務したという。

 細田均・警務部長は「改めて、被害者、県民の皆様に深くおわび申し上げます」とのコメントを発表した。

 石橋容疑者は一方的に好意を抱いた女性に対し、捜査と偽って車などを調べたなどとして、公務員職権乱用の罪で16日に青森地検八戸支部から起訴された。(山本知佳)
http://www.asahi.com/articles/ASJ8K5Q4VJ8KUBNB00T.html

そういえば、大正の末期から昭和の初期にかけて、「説教強盗」というのが帝都東京で活躍していたのだった;


「説教強盗・妻木松吉事件」http://yabusaka.moo.jp/sekkyou.htm
「昭和の珍事件、説教強盗が逮捕された日。番犬の値段が高騰したのは説教の効果なの? 」http://blog.q-q.jp/201002/article_28.html


この説教強盗=妻木松吉が亡くなったのは1989年1月29日。つまり平成まで生きていたのだった*1。石橋君は妻木先輩並みに長生きができるだろうか。
さて、妻木松吉を逮捕した刑事がその20年後に「窃盗罪」で逮捕されたという話が引っかかったのだが*2、その真偽については勿論わからぬ。