『朝日新聞』の記事;
勿論『新日本紀行』や『きょうの料理』が富田勲*1の代表作であるということはいうまでもないけど、「てっちゃん、てっちゃん、かねてっちゃん、ちくわとかまぼこ、ちょうだいな」が富田勲作曲だったというのは知らなかった。富田といえば、というか最初に富田という名前を意識したのは、1970年代のクラシック4部作である。さらに、クラシックの〈再創造〉をオリジナル曲で繋いだ『バーミューダ・トライアングル』という傑作もあったのだが。『新日本紀行』とかは勿論それ以前から旋律や音色を知っていたけど、あの富田勲が昔こんなの作っていたんだ! という仕方で、事後的に吃驚したということになる。 まあ、私がドゥビッシーやストラヴィンスキーに親しみを感じるということには幾分か富田勲の影響はあるのかも知れない。
作曲家の冨田勲さん死去 シンセサイザー音楽の第一人者2016年5月8日17時08分
シンセサイザーを使った電子音楽の第一人者で、音響作家としても世界的に知られた作曲家の冨田勲(とみた・いさお)さんが5日、慢性心不全のため東京都内の病院で亡くなった。84歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は長男勝(まさる)さん。後日、お別れの会を開く予定。(略)
1932年東京生まれ。幼少期を北京で過ごし、小学校から高校まで愛知県岡崎市で暮らした。慶応大在学中、朝日新聞社主催の合唱コンクール課題曲に応募し、1位となったことがきっかけで作曲の道へ。NHK大河ドラマの第1回「花の生涯」のほか、「新日本紀行」「きょうの料理」のテーマ曲などを作曲。漫画家の手塚治虫からの信頼が厚く、「ジャングル大帝」「リボンの騎士」などのアニメ主題歌、カネテツデリカフーズのCM「てっちゃん」なども担当した。山田洋次監督「武士の一分」「母べえ」などの映画音楽にも貢献した。71年に渡米。米国で開発されたばかりのモーグ・シンセサイザーを日本に紹介し、本格的な電子音楽の文化を広めた。74年、全パートの演奏と録音を一人で手がけたアルバム「月の光」を発表。その後も「展覧会の絵」「
」「惑星」といったクラシックの名曲を現代的な響きで「再創造」し、米音楽チャート誌のクラシック部門で1位に輝いた。日本人では初めて米グラミー賞にノミネート。その後もたびたび候補になり、世界的な電子音楽制作者の地位を確立した。12年には宮沢賢治に想を得た「イーハトーヴ交響曲」を発表、ボーカロイドの初音ミクとオーケストラを共演させ、話題を集めた。03年に映画「たそがれ清兵衛」で日本アカデミー賞最優秀音楽賞。07年には電子音楽への長年の功績を評価され、第1回エレクトロニクス・アーツ浜松賞が贈られた。11年度朝日賞、15年度の国際交流基金賞受賞。
http://www.asahi.com/articles/ASJ58019HJ57UCLV00T.html
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