「海乃家」 

陳詩悦、賈亜男「日軍慰安所旧跡該不該保護?」『東方早報』2016年2月23日


上海市虹口区公平里(公平路425弄)にある旧日本軍の慰安所「海乃家」は現在取り壊し中であるが、作家の陳丹燕さん*1らが取り壊しに異議を唱えたため、取り壊し工事は中断されているとうう。
「海乃家」の建物は1920年代に某広東人によって建てられたが、その後日本海軍によって占拠され、1939年に、海軍が必要な物資を支給する仕方で、虹口で「煮豆屋」を営んでいた坂下熊蔵という日本人が慰安所を開設し、敗戦に至った。1940年の時点で、日本人慰安婦が10人、朝鮮人慰安婦が10人、中国人慰安婦が20人いたという。慰安所は繁盛し、1943年には「別館」がオープンした。日本敗戦後は集合住宅になっていた。坂下熊蔵の息子で、慰安所経営も手伝っていたことがある坂下元司氏は1991年に「公平里」を再訪したが、慰安所時代から殆ど変化がなかったという。坂下元司氏は「華公平」という中国名を持ってるが、これは「公平里」に由来する。
上海の日本軍慰安所については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070423/1177294758 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150522/1432267262で言及している。