金魚を食べさせる

朝日新聞』の記事;


娘に金魚の死骸30匹以上を食べさせた疑い、母親ら逮捕

2016年2月16日18時56分

 10代後半の娘に金魚の死骸を食べさせたとして福岡県警は16日、母親の福岡県久留米市荒木町荒木、無職尾形優子容疑者(46)と同居する自営業江上孝容疑者(46)=いずれも逮捕監禁致傷罪などで公判中=を強要の疑いで再逮捕し、発表した。

 久留米署によると、2人は昨年6月初旬ごろ、自宅アパートで娘に「全部食べて」などと言い、30匹以上の金魚の死骸を無理やり食べさせた疑いがある。飼っていた金魚のえさのやり方に文句をつけ、水槽に洗剤を入れて金魚を死なせた上で、食べさせたという。尾形容疑者は容疑を認め、江上容疑者は「そんな事実はありません」と否認している。

 両容疑者は昨年、娘をロープでベッドの柵に縛り付けて監禁して顔を殴るなどの暴行を加えたほか、舌にたばこの火を押し付けたなどとして逮捕され、起訴された。昨秋以降、両容疑者の逮捕は5回目。
http://www.asahi.com/articles/ASJ2J54C6J2JTGPB00G.html

「金魚」というのはそもそも鮒の突然変異なので、食べて食べられないということはないのだろう。甘露煮とか。しかし問題はそこにあるのではない。目の前で「水槽に洗剤を入れて金魚を死なせた」というのも酷いな。動物虐待罪を追加できないか。
これは〈余罪〉にすぎないわけだけど、問われなければならないけれど、この夫婦が何故かくも執拗でサディスティックな暴力を続けるのかということ、或いはこの少女にどんな攻撃誘発性があったのかということだろう*1
J-CAST NEWS』の記事は動機(というか口実)にも言及している;

福岡県警に話を聞くと、2人は15年6月初旬、娘(当時はアルバイト)に対し多数の金魚の死骸を「全部食べて」と語気鋭く強要し食べさせた。娘に対する虐待は日常的に行われていて、最初は15年9月25日に監禁致傷と傷害の両容疑で逮捕された。その後、同10月29日に強要罪容疑で、同12月3日に暴行罪の容疑で、そして16年1月14日には監禁と暴行の両容疑で逮捕していて、今回の逮捕は5度目になる。

 いったい娘はどのような虐待を受けていたのか。報道によれば自宅のベッドの柵にロープで縛り付け監禁し顔を何度も殴った。娘が冷蔵庫を開けたことで「食べ足りないなら、食べさせてやる」などと腹を立て、アイスクリームなどを無理やり食べさせた。娘が嘔吐するとその嘔吐物も無理やり食べさせた。自宅のリビングで火の付いたたばこを長女の舌に複数回押しつけた。軽乗用車に監禁し車内で顔を数回殴った、などの容疑が浮かんでおり、とんでもない実態が報じられている。

 今回の逮捕は、金魚の世話をしている娘に対し、「餌のやり方がおかしい」などと因縁をつけ、水槽に食器用洗剤を入れて金魚を死なせたうえで、それを食べるように命令した疑い。母親はこうした虐待について「しつけの一環」などと供述しているという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160217-00000001-jct-soci

「 しつけの一環」というのは児童虐待の口実としては既に定番的な地位を持っている。最近だと、3歳児をぶん投げて殺した永富直也という三下やくざも「しつけ」を口実として、その幼児に日常的に暴力を振るっていたのだった*2

*1:勿論、これは被害者を責めるということではない。

*2:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160129/1454047192