「ネックレス」と「水子」

朝日新聞』の記事;


祈祷代と偽り2億円超詐取か 詐欺容疑で自称僧侶ら逮捕

2016年2月16日16時33分


 祈禱(きとう)代名目で関西の女性3人から計約40万円をだまし取ったとして、京都府警は16日、東京都文京区の通信販売会社「幸せ工房」元営業部長で自称僧侶の長藤晶彦容疑者(33)ら3人を詐欺と特定商取引法違反(不実告知、書面不交付)の疑いで逮捕した。府警への取材でわかった。同社は関東に実在する寺名義の口座を振込先に指定。全国約5500人から計約2億5千万円が振り込まれた形跡が残っているという。

 捜査関係者によると、長藤容疑者らは2014年12月〜15年4月ごろ、京都市の80代女性や大阪市の80代女性ら計3人に「水子の霊を追い払う祈禱が必要だ」などとうその勧誘をして、計約40万円を詐取。その際、売買契約の解除に関する項目を記載した書類を交付しなかった疑いがある。

 捜査関係者によると、同社は漫画雑誌などに「金運アップ」「人間関係向上」などとうたったネックレスの広告を掲載。ネックレスの購入者を中心に祈禱を呼びかけていたとみられる。
http://www.asahi.com/articles/ASJ2J340HJ2JPLZB003.html

何だかややっこしい容疑だけど、そもそも通販で「ネックレス」を買ったら水子供養*1の営業電話がかかってくる、というのがおかしいだろう。また、「関東に実在する寺名義の口座」ということだけど、その寺に無断で口座を開設してしまったのなら、ほかの罪名(有印私文書偽造でいいんだっけ?)が加わると思うが、どうなのだろうか。寺側が承知の上で「名義」を貸していたなら、刑事責任まで行くかどうかはわからないけど、とにかく社会的責任は追求されて然るべきだろう。記事でも実名を曝すとか。
この記事を読んで、不謹慎かも知れないけど、笑ってしまったことも事実なのだ。今回の逮捕につながった事件の被害者は何れも「80代女性」だけど、「水子の霊を追い払う祈禱が必要だ」と言われて、金を払ってしまったということは、一応〈身に覚え〉があったわけだ。若き日の苦い思い出を抱えながら今まで生きてきた。長藤晶彦は顧客名簿から適当に電話をかけたのだろうか。それとも、電話先のセレクトをする基準があったなのだろうか。それを可能にする個人情報を収集していたのだろうか。不図思ったのは、もし「革非同*2の同盟員とか、処女膜を守り通して八十年という人に電話をかけてしまったらどうしたのだろうかということだ。