黒沼に教えてもらった

ムー大陸とかアトランティス大陸といったような所謂〈超古代史〉、或いは〈地球空洞説〉といったような知識は最初、中学生のときに新潮文庫で出ていた黒沼健*1 『失われた古代大陸』という本を読んで得たのだった。私と同世代で、黒沼本から出発して、大陸書房*2の本を読み漁るようになったり、〈竹内文書*3とかに行っちゃったりした人も少なくないのではないかと思うが、幸か不幸か、俺は中途半端な人間だったので、そうはならなかった。

失われた古代大陸 (新潮文庫)

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その黒沼健だが、墓は多磨霊園にあるという。曰く、

神奈川県横浜市出身。本名は左右田道雄。祖父は横浜の金融界で活躍した左右田金作、父は左右田銀行頭取で経済学者の左右田喜一郎(同墓)。
 東京帝国大学法学部ドイツ法学科卒業。1932(S7)推理小説『宰相』を新青年に発表。翻訳も手がけアイリッシュ「幻の女」、ブレイク「野獣死すべし」など多数の訳書がある。 戦後は海外の秘境や怪奇物語を『謎と怪奇物語』『古代大陸物語』などで紹介した。多くの特撮映画の原作を手がけている。 著名な作品としては、東宝映画『空の大怪獣ラドン』の原作、脚本は村田武雄・木村武、監督は本多猪四郎東宝映画『大怪獣バラン』の原案、脚本は関沢新一、監督は本多猪四郎特技監督円谷英二。 他にも大映のテレビドラマ『海底人8823(ハヤブサ)』の原作・脚本・主題歌作詞なども手がけている。
 日本文芸協会、日本児童文芸家協会に所属。日本推理作家協会理事。「予言者ノストラダムス」を日本に最初に紹介した人物ともされる。 主な著書に、『軍艦怪奇物語』『幻想物語』『白い異邦人』『探偵小説か 推理小説か』『謎と神秘物語』など。享年83歳。
http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/K/kuronuma_ke.html
空の大怪獣 ラドン [DVD]

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東宝の怪獣映画との関わりについては、田中文雄『神を放った男 映画製作者田中友幸とその時代』に記述あり。また、原田実*4鮎川哲也・黒沼健そして『ウルトラQ』」*5。黒沼健と「『ウルトラQ』に始まる円谷ウルトラシリーズ」との関係。「ムー大陸」の話も出てくる。さて、中学時代の読書で、今となっては黒歴史に属するものとして、エーリッヒ・フォン・デニケンという瑞西人の書いた『宇宙人の謎』とか『未来の記憶』とかがあるよ。ところで、これらを読んで、考古学者を志し、本当になっちゃったという人はいるのだろうか。
宇宙人の謎 : 人類を創った神々

宇宙人の謎 : 人類を創った神々

未来の記憶

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