綺羅綺羅添い寝

某氏のご教示にて知る。
スポニチ』の記事;


イケメン「添い寝士」の仕事…お疲れシンデレラの心と体癒す腕枕


 朝晩めっきり寒くなり、人肌恋しい季節となった。そんな中、心も体も冷え切った女性たちと添い寝をして、温めてくれる職業がある。男性専門はありそうだが、一体どんなふうに女性を癒やすのか。イケメンの“添い寝士”に密着した。

 都内にある1Kのアパート。インターホンが鳴り、部屋の主である30代女性が扉を開けると、爽やかな笑顔の「添い寝士」一条楓(24)が現れた。黒髪で細身、俳優の神木隆之介(22)に似た雰囲気のイケメンだ。

 お酒を飲みながらとりとめのない会話を楽しむ様子は、まるでおうちデートのよう。ほどなくして女性は「そろそろ寝ましょうか」と一条を促した。基本サービスとして腕枕をする。シングルベッドでの密着度はかなりのもの。「この前、バカ上司に嫌みを言われて…」と抱えていた悩みを吐き出すように、女性は一気に話し始めた。それに合わせ一条は「そうだったんだ」「うん、うん」と優しく相づちを打ち続ける。

 依頼者は寂しさを感じているタイプが多いといい「仕事のグチや、人間関係などの悩みを聞いてほしいと思っている。アドバイスよりも、共感してあげるのがいいんです」。仕事のキャリアを積めば積むほど、同僚や友人たちには弱みを見せられなくなる。働く女性たちの、そんな一面も垣間見えた。

 一条は、中高校生対象の家庭教師という別の顔を持つ。

 人の役に立つ仕事をするというポリシーは変えず、全く違うジャンルに挑戦してみたいと、2年前に添い寝の世界に飛び込んだ。現在は30〜40代の固定客10人を抱える人気ぶりで、これまで添い寝したのは延べ人数で300人ほど。「相手の話から、今まで見たことも、聞いたこともない世界を知ることができるのも、この仕事の魅力ですね」とほほ笑む。

 ただ一緒に寝ていれば済むというわけではない。相手が起きてしまった場合でも、即対応できるよう「得意な数式を考えたりして起きています」と一条。寝てもウトウト程度な上、長時間の腕枕でしびれても腕は動かせないなど意外とハード。見送られる際、女性たちから「ありがとう」と笑顔でお礼を言われると、やりがいを感じる。

 もし恋人や将来を誓った相手から辞めてほしいと言われたら?「う〜ん」としばらく考え込んだ後、「仕事の内容をきちんと説明して説得を試みます。それでも理解してもらえない場合には…そうですね、その時は辞めるかもしれません」

 一条が所属するイケメン添い寝業「ROSE Sheep」(東京・池袋)は、女性オーナー・涼宮零さんが「悩んでいる女性を癒やしたい」との思いから2013年に開業した。一条は初期からのメンバーで、現在はほかに20代前半〜30歳までの約20人が在籍する。

 コースは「お昼寝」が2時間2万円から、「おやすみ」が6時間5万円からで、別途交通費が必要。「おやすみ」ではパジャマは持参しているが、女性側が用意したものを着用することもある。利用者は10代後半〜60代、メーンは30〜40代OLで「夜を一人で過ごしたくない」「イケメンの彼氏と恋人気分を味わいたい」など理由はさまざま。予約はメールのみで受け付ける。涼宮さんによると、女性専用店は全国でも数件程度だという。夏場は暑さで依頼が減るため不安定な面もあるが、収入は「同世代サラリーマン程度」(一条)という。

 お財布事情よりも、もっと気になることがある。密室での密着。店の禁止事項にあるとはいえ、性的なサービスを要求されることはないのだろうか。「身の危険を感じたことは一度もありません。もし頼まれたら?“お断りさせていただいております”と伝えるつもりです」ときっぱり。女性が好みのタイプだったこともある。それでも「一緒に寝ていてもムラムラとはしませんね」と話した。

 イケメンと過ごす一夜だけでも、物語の主人公でいられる。そんな場所があるからこそ、夢から覚めてもシンデレラたちは、社会の荒波に戻っていけるのかもしれない。=敬称略=

 ≪採用確率1%の狭き門≫「ROSE Sheep」には、入店を希望する男性からの問い合わせが月に数十件ある。プロフィル、写真審査をクリアしてから面接となるが、涼宮さんによると「採用されるのは1%程度」という狭き門だ。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2015/11/23/kiji/K20151123011560710.html

あは
先ず感じたのは「腕枕」は疲れるだろうねということ。それから、登場人物の名前がキラキラすぎない? これって〈仮名〉じゃないんですよね。「一条楓」とか「涼宮零」って典型的な〈キラキラ・ネーム〉*1じゃないの?
それはともかくとして、「依頼者は寂しさを感じているタイプが多いといい「仕事のグチや、人間関係などの悩みを聞いてほしいと思っている。アドバイスよりも、共感してあげるのがいいんです」」というのはそのとおりだと思う。外に表出してしまうことのできない想いを心の中に溜め込むことは辛い。さて、楓君は「「相手の話から、今まで見たことも、聞いたこともない世界を知ることができるのも、この仕事の魅力ですね」とほほ笑む」。「相手の話」を口外することは、守秘義務ということで、できない。そうすると、楓君も口には出せない秘密を心の中に溜め込んでしまうことになる。それを吐き出すために、やはり「添い寝士」を雇うことになるのだろうか。
記事の中の「シンデレラ」という表現は凡庸且つ不適切な表現。「シンデレラ」だったら夜中の12時の鐘とともにさよならをしなければならないではないか。
「添い寝」については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150417/1429241010も参照のこと。