似ているといえば似ているけど

東京五輪のエンブレムデザインに盗作疑惑 ベルギー劇場ロゴがモチーフではと海外からも指摘」http://www.fashionsnap.com/news/2015-07-29/tokyo-olympic-emblem-similar/


曰く、


2020年東京五輪パラリンピック組織委員会が24日に発表したオリンピック大会のエンブレムデザインに対して、盗作を疑う論争がネットで起こっている。ベルギーの劇場「Théâtre de Liège」のロゴと並んだ画像が拡散されており、同劇場のロゴデザインを担当したとみられる事務所も公式Facebookに「フォントが同じだ」と指摘する文章と写真を投稿している*1

Twitterでは両デザインを見比べた人たちが、「似てる」などと感想を投稿。「別物だろ」と擁護する意見も挙がっており、SNS上で議論を起こしている。なお現在、佐野氏が代表を務めるMR_DESIGN*2twitterFacebookページともに閲覧できない状態になっている。
また、


「【動画】東京五輪のエンブレムデザイン発表 佐野研二郎が制作」http://www.fashionsnap.com/news/2015-07-24/tokyo-olympic-emblem/


曰く、


オリンピックエンブレムは「TOKYO」「TEAM」「TOMORROW」の「T」をイメージし、パラリンピックエンブレムは平等の記号「=」をイメージしてデザイン。すべての色が集まることで生まれる「黒」はダイバーシティ、「円」はすべてを包みひとつになった世界、「赤」はひとりひとりの赤いハートの鼓動を表現し、両エンブレムに取り入れた。

 佐野研二郎*3多摩美術大学グラフィックデザイン科出身。博報堂で経験を積んだ後、2008年に自身のデザイン事務所「MR_DESIGN」を設立した。これまでトヨタサントリーなどの広告作品をはじめ、ルミネの「チェックマ」やKDDI「リスモくん」、日光江戸村の「ニャンまげ」といったキャラクターデザイン、プロダクトデザイン、絵本の出版など幅広い活動を行っている。

最初見たとき、多くの人に日の丸を想起させるであろう赤い丸の印象が強くて、その類似性にはきづき難かった。赤い丸を排除してみると、類似性は強まる。色を排除したモノクロだと、類似性はさらに前面化されるんじゃないか。新聞とか雑誌とかで、エンブレムがモノクロのイメージとして公衆に晒される可能性も高いわけで、やはり目立つだろう。
「盗作」かどうかはわからない。偶然の一致ということも十分にあり得る。ヨーロッパの地方都市のロゴまでわざわざリサーチしている余裕なんかないよ、といっても、肯ける。ただ、こうして一旦類似性が指摘されてしまった以上、今後、東京オリンピックのエンブレムを見る誰もが、意識の有無に拘わらず、「リエージュ劇場」を一緒に想起し、比較してしまうということは避けられないだろう。
佐野研二郎のデザイナーとしてのこれまでのキャリアについては、例えば、


rinatama「これぞ癒し系アートディレクター!? 佐野研二郎の世界【絵本出版!!】」http://matome.naver.jp/odai/2138336392725949701


これまでの作風と全然違うじゃん。