「100年に一度の旱魃」

今年の6月ほど〈梅雨〉という言葉が実感できた6月は滅多になかったような気がする。とにかく湿気と雨の印象が強い。因みに、7月に入ったが、実感の準位ではまだ6月は続いている。6月の上海の豪雨*1について、that's Shanghaiの記事は”In the middle of last month, a peculiar thing happened-Shanghai, a city normally made of concrete, asphalt and steel was abruptly made of water.”と表現している*2。しかし、それは中国上海の話であって、北朝鮮では全く話が違うようだ。


Thomson Reuters Foundation “North Korea fears famine as drought halves food production, says UN” http://www.theguardian.com/world/2015/jun/19/north-korea-fears-famine-as-drought-halves-food-production-says-un
AGF “UN warns of children in peril in North Korea's 'worst drought in 100 years'” http://www.theguardian.com/world/2015/jul/09/un-warns-of-children-in-peril-in-north-koreas-worst-drought-in-100-years


北朝鮮南部、38度線にも近い黄海北道*3黄海南道*4では、地元の役人が「100年に一度」と称する旱魃に見舞われている。国連食糧計画によれば、このためにこの地域の今年の米の収穫量は対2014年比で12%の減少が予測されている。米だけでなく、馬鈴薯、小麦、大麦の収穫も大きなダメージを受けられるだろう(局所的には50%の減収もあり得る)。また、ユニセフは、この旱魃によって、清潔な水が極端に不足するようになったため、既に慢性的な栄養不良で抵抗力を削がれた子どもたちの間で下痢が急増しており、放置すれば大量死を招きかねないと警告している。