希臘に先んじて

希臘負債に関しては、今年1月の希臘総選挙で反緊縮財政(反シバキ主義)を掲げた左派のSyrizaが勝利して以来*1、拙blogでは遺憾ながらフォローしていないのだが、希臘と比較してあまり注目されてこなかったプエルトリコが、希臘に先んじて万歳をしてしまったようだ。
『読売』の記事;


プエルトリコがデフォルト宣言…金融市場影響も
2015年06月30日 11時55分


 【ワシントン=越前谷知子】米自治プエルトリコは29日、「700億ドル(約8兆6000億円)に上る負債を返済できない」として、事実上のデフォルト(債務不履行)宣言をした。

 この結果、高金利金融商品プエルトリコ債」が償還されなくなる恐れがあり、米国の投資信託などが多く保有していることから、国際金融市場に深刻な影響を与える懸念がある。

 負債残高は、2013年に財政破綻した米デトロイト市の180億ドルを大幅に上回る。同日公表された報告書によると、08年のリーマン・ショック前後から、石油高などで苦しみ、経済立て直しが進まない中で歳入の見通しが甘く、想定以上に財政赤字が増えたという。

 アレハンドロ・ガルシア・パディヤ知事は「巨額に積み上がった負債を返済するために借金を続ければ、25年には負債が2倍にふくれあがる」と述べた。今後は債権者との協議で数年間の支払い猶予を求める方針。民間主導の雇用創出などで経済再生を進め、財政改革については5年間をめどに歳出削減などを図る。8月30日までに債権者と協議しながら計画を詰める。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150630-OYT1T50077.html

まあ注目されてこなかったというのは、私のような世間知らずにとってであり、「プエルトリコ債」というのがあるわけで、プエルトリコはハイ・リスクだということは所謂市場関係者にとっては常識だったわけだ。