所得倍増計画!

永江一石「いまの大学生はどんどんレイトマジョリティになっているという話」http://blogos.com/article/91814/ *1


このテクストの中で、「いまの大学生はほとんどネットサーフしてない」ことの根拠として上げられているのが、大学生を対象とした某アンケートで「イケダハヤト」のblogを見たことがあるという回答が3%、(「イケダハヤト」という)名前だけ知っているというのが4%だったこと*2、また某大学の先生の「去年、自分の講義で学生に「ちきりん」「イケダハヤト」を知っているかと尋ねたら、知っていると手を挙げる学生はゼロでした」というコメント。
妙「ちきりん」*3や「イケダハヤト」を知らない! 俺だって、「イケダハヤト」の名前くらいは知っている*4。しかし、「イケダハヤト」という仮名は意識せずに「池田勇人」と漢字変換され、所得倍増計画とかが連想され、さらに関連人物として、大平正芳とか宮澤喜一といった人名が引き寄せられる。これが普通なんじゃないだろうか。或いは、たんに年齢が高いだけ? 重要なのは、片仮名の「イケダハヤト」だの妙「ちきりん」だのが、(例えば)ジャック・デリダトマス・ピンチョンと同等の知らなければいけない人名である社会的場っていったい何よと問うことなのではないか。妙「ちきりん」や「イケダハヤト」を知らないという大学生はそうした問いを深める特権を有しているといえるのかも知れない。さらにいうと、紙媒体であれ電子媒体であれ、大学生として読まなければいけない文字(テクスト)というのは無数にあるわけで、時間は、妙「ちきりん」や「イケダハヤト」に費やすよりもそっちの方に回せよという話になる。
因みに、イケダハヤト氏には全く悪意を持っていないことを声明しておきます。
おまけ。永石氏が使うマーケティング用語としてのlate majorityについて;


“Late Majority” http://www.investopedia.com/terms/l/late-majority.asp
“Late Majority” http://www.businessdictionary.com/definition/late-majority.html