会田雄次から

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140628/1403937327に対して、


nessko*1 2014/06/28 22:02
会田雄次のエッセイを読むと、彼の世代だとコーヒーを愛好するのは大学に進学するような一部の人、ハイカラで教養のある人たちが主だったようなのですね。だから会田雄次と同年代もしくはそれより上の世代だとあのコーヒーの苦味が苦手だという方がけっこういらっしゃるようなのです。砂糖やクリームを入れても味わいに欠かせないコーヒーならではの苦味、あれに馴染めない、と。
会田雄次の書きぶりでは、それがある種その人の階層をものがたっているといわんばかりでした。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140628/1403937327#c1403960559
会田雄次*2は1916年生まれなので、私の親のような昭和初期生まれの世代よりもちょっと上の世代に当たるというか、大東亜戦争を大人として経験した、自ら鉄砲を担いだ世代ですよね。会田もビルマで英国軍の捕虜になって「アーロン収容所」にぶち込まれた頃は既に30近くだった。彼は大学教授の子どもだったので、「コーヒーを愛好する」階層に属していたことになりますが、珈琲を飲むというハビトゥスがどのような経緯で庶民層に下放されていったのか、ということは調べてみないといけないということになります。
アーロン収容所 (中公文庫)

アーロン収容所 (中公文庫)

「大学に進学するような一部の人」ということですが、堀尾輝久『教育入門』という本に「進学率」の変遷が載っていたのですが、大学進学率は1930年で3.0%、1940年で3.7%、戦後の1950年には6.2%で、1960年でも10.3%にすぎません(p.84)。
教育入門 (岩波新書)

教育入門 (岩波新書)