「今はひとり」

俳優で参議院議員山本太郎*1については、これまで一度だけおふざけの言及をしたことがあるだけである*2
東京新聞』の記事;


「お金使うべきは原発収束」 山本太郎氏 ただ一人五輪決議反対


2013年10月19日 朝刊

 二〇二〇年の東京五輪パラリンピックの成功に向けて政府に努力を求めた国会決議の採決で、衆参両院議員のうちただ一人反対した無所属の山本太郎参院議員(東京選挙区)が十八日、本紙の取材に「うそで固められた五輪開催には賛成できない」と語った。

 山本氏は、国際オリンピック委員会(IOC)総会で「(東京電力福島第一原発の)汚染水は完全にコントロールされている」と訴えた安倍晋三首相の演説内容が事実と異なると批判。「原発事故は収束していない。汚染水問題など、お金を使うべきところに使わず、はりぼての復興のために五輪をやろうとしている。うそまでついて招致したのは罪だ」と主張した。

 決議への反対については「声を上げる場所は議会しかなかった。党に所属していないからこそ、自分の意思を自由に示すことができた」と語った。

 決議は、五輪開催がスポーツ振興や国際交流に意義があるとし、競技場などの施設整備や震災復興の推進を求める内容。衆参両院で十五日、それぞれ採択された。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013101902000122.html

(東京人でありながら)2020年のオリンピック*3については、殆ど他人事のような関心しか持ってこなかった。ただ決まってしまった後になって、葛西の自然破壊の懸念*4とか神宮外苑の景観破壊の懸念とかで、やっぱりオリンピックやらないほうが東京にとっていいんじゃないのと思うようになってはいる。消極的反対ということなのだが、賛成派をオリンピックに賛成しているというだけで批判することはない。勿論山本太郎氏が「うそで固められた五輪開催には賛成できない」と言ったところで、オリンピックが中止になるということもないだろう。そうであっても、このオリンピックがわけありだといことは忘却されてはならないだろう。その意味でも、この「ただ一人」の「反対」は重要な意味を持つだろう。
また、ちょっと前(9月)の久米宏*5の言動;

久米宏東京五輪反対を表明 「最後のひとりの日本人になっても、反対は続けていく」
14日放送のTBSラジオ久米宏 ラジオなんですけど」で、久米宏が2020年の東京オリンピック開催に異を唱えた。

同番組でオリンピック開催地決定前に実施したアンケートによると、開催地候補では東京が最下位となっていたとコメント。その後、8日に東京に決定したことを受けて、「予想に反して東京に決まりまして」「ビックリしちゃって。僕の場合は、反対の最後のひとりの日本人になっても、反対は続けていくつもりなので」と意志を表明した。

「東京がというか、日本は、オリンピックを招致するよりも他にやることがあるだろう、今」と語る久米は、「汚染水の濃度が高いのが見つかったり、アメリカから専門家を呼んできたり、全部あれ(東京五輪が)決まった後ですからね。そりゃないだろうという気が酷く致しまして」と、開催が決まった途端に福島原発問題に動きがあることにも、不信感を示した。

開催地が決まる前日、7日の同番組では、「オリンピックに反対しているわけじゃないんですよ。オリンピック結構だと思ってるんですけど」と前置きをしながら、「東京にオリンピックを誘致することによってね、東北の復興の役に立ちたい。東日本大震災の被災者の方に勇気をあげたい」という発言をしているごく一部の人たちがいると指摘。

また、オリンピック招致にかかる費用や、開催するとなると数千億円が必要になることを取り上げ、「数千億円の金を使うんだったら、復興のために全部寄付すればどうだ。そっちのほうがよっぽど勇気と力をあげられる」と話し、オリンピックを東京で開催することが、被災地に勇気をあげることには繋がらないと語った。

「東京だけがワイワイお祭りしてさ。どうなんだと思ってるんで、どうも積極的にになれないんですが」と締めくくった久米は、東日本大震災に個人名義で2億円を寄付している。オリンピックに使う費用があるならば、まずは東日本大震災の復興に使うべきだと感じているのだろう。
http://news.livedoor.com/article/detail/8085018/