Portunusさんの「「事実」はいかに書かれるべきか」*1に対するNesskoさんのコメント;
先ず「民話」と「伝説」というのはけっこう厳密な区別があり、講談は「伝説」に近くて落語は「民話」に近いといえるか。
フィクションかノンフィクションかよくわからないものといえば、講談はそうですよね。小説より民話・伝説に近い語り方ということなのかな。司馬遼太郎や塩野七生が人気があるのは講談みたいに読めるからだと思う。 2012/02/01
http://b.hatena.ne.jp/nessko/20120201#bookmark-72242125
ところで、塩野七生はよくわからないのですが、司馬遼太郎と講談との関係は深くて、彼自身もそれについては自覚的だったんじゃないですか。何しろ忍術小説でブレイクした人ですから。それとの関係でいうと、司馬遼太郎の小説というのはPortunusさんが批判した久田恵の『ニッポン貧困最前線』とは或る意味で対極的なところがありますよね。つまり作者(司馬遼太郎)が文字の後ろに隠れていないで、前面に出て来ることが屡々。だから〈エッセイ小説〉と呼ぶ人もいたと思う。塩野七生で思い出したのですが、小田中直樹『歴史学ってなんだ?』という本で、塩野を採り上げつつ、「歴史書」と「歴史小説」の違いを論じていたところがあったのですが、いまいち??という感じだったということがありました。
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