ポップライス?

北九州市のPR雑誌『雲のうえ』15号(北九州市にぎわいづくり懇話会*1、2011)を手に入れる。特集は「ひとりの市民の話。」で、11人の北九州市住民のライフ・ヒストリーが掲載されている(ライターは南陀楼綾繁とつるやももこ)。これを読んで、「ポン菓子機械」が吉村利子という女性によって発明されたものだということを知る;


利子さんは1925年の生まれである。幼くして両親と別れ、女子専門学校で物理・化学を専攻したが、中退して小学校の教師になる。教え子が痩せて下痢ばかりしているのを見て、消化のいいものを食べさせたいと思った。1944年、図書館で蒸気圧を利用した穀類膨張機の文献を見つけ、京都大学の先生に図面を引いてもらった。しかし戦時中のことで、材料となる鉄がない。そこで辿り着いたのが八幡製鉄所のある戸畑だった。工場を巡って試作を重ねた末、ポン菓子機が完成した。(pp.9-11)
ところで、この文を書いた南陀楼綾繁という方は「ポン菓子」のことを「お米のポップコーン」といっているけれど(p.9)、それをいうならポップライスじゃないの? 「ポン菓子機械」は中国(上海)ではちょくちょく見かけるけれど、日本ではあまり見たことがなかったのだった。