年齢詐称な話

『読売』の記事;


セネガル人留学生が年令詐称、総体優勝取り消し

 2004年全国高校総合体育大会の男子バスケットボールで優勝した福岡第一高校(福岡市)の中心選手で、セネガル人留学生だったディアン・ティエルノ・セイドゥ・ヌロ選手が、当時22歳の年齢を4歳9か月若く偽っていたとして、全国高校体育連盟は3日、同校の優勝を取り消した、と発表した。

 全国高体連が開催する大会では、日本人も含めて19歳以下が参加資格となっている。ヌロ選手は、この規定をクリアするために2003年2月、実際は1982年1月4日だった生年月日を、86年10月4日と偽った出生証明書を作り、それに基づいたパスポートを取得した。実際には21歳だった03年4月、16歳と偽って同校に入学した。

 2メートルを超える長身を生かし、04年の高校総体決勝ではチームの総得点74のうち39点を挙げる活躍を見せた。しかし体格などに不審を抱いた他校の指摘に基づき、全国高体連などが調査し、詐称が確認された。
(2011年9月3日18時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20110903-OYT1T00493.htm

この『読売』の記事は肝心なことを書いていない。「全国高校体育連盟」はどのようにして調査を行い、「詐称」を実証したのだろうか。「ディアン・ティエルノ・セイドゥ・ヌロ」本人(今何処に住んでいるの?)に事情聴取を行ったのだろうか。セネガル現地調査を敢行し、「出生証明書」を発行した公証役場(?)関係者などの証言を取ったのだろうか。『読売』がネグっているもう一つの重要なことは「福岡第一高校」の地位である。「ディアン・ティエルノ・セイドゥ・ヌロ」という男に騙された被害者だったのか、それとも彼に年齢詐称を教唆した共犯者だったのか。また、同校は年齢詐称を知っていたのかどうか。
それにしても、「ディアン・ティエルノ・セイドゥ・ヌロ」さん、16歳ということにしておいたということは、酒を飲むこと、煙草を吸うこと、成人映画を観ること、風俗店に行くこと等々、本来ならというか年齢さえ詐称しなければ合法的に可能だったにも拘わらず、3年間も我慢し続けたということになる。その我慢に免じて許してあげるべきだろうとは思う。