数日前に唐突に『タイガーマスク』に言及してしまった*1。そして、同じ梶原一騎つながりで『巨人の星』についての妄想的疑問が浮かんでしまった。星一徹をマッド・サイエンティストの系譜に位置づけて考察している人はいるのだろうか。勿論『巨人の星』は当時「スポ根」と言われていたわけだし、主題歌の
という歌詞には精神主義の匂いがぷんぷんしている。また、山奥のお城に住んで、世界征服のために日々怪しげな実験を繰り返している(何時もビーカーを泡立たせている)というマッド・サイエンティストのイメージに星一徹は全く結びつかない。しかし、星一徹は卓袱台を引っ繰り返す暴力親父であるだけではない。何よりも発明家である。「大リーグボール養成ギブス」という(今なら児童虐待として隣近所にちくられかねない)代物を発明している。
思いこんだら
試練の道を
行くが 男のど根性
真っ赤に燃える 王者のしるし
巨人の星を つかむまで
血を汗 流せ
涙を拭くな
行け 行け 飛雄馬
ドンと行け
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「腎臓病」を抱えて、「もうこれ以上バレーを続けると、だめになってしまいそうです」と訴える選手(pp.89-90)に対して;
君たちはカタワなのだ。ソ連と対決することは、カタワが五体満足な者たちとたたかうのと同じだ。勝つためには、どんなむりな練習をしても、このハンディキャップを埋めなければならないのだ。(Cited in p.89)
梶原一騎については、斎藤貴男『梶原一騎伝』*7をマークしておく。
だめになると思ったらだめになる。負けちゃだめだ。なんでもないと思ったら病気は治る。バレーをやり抜くことで、腎臓から病気を追い出すのだ。(Cited in p.90)
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*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110707/1310010518
*2:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091230/1262140525 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100816/1281930523 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110226/1298700874
*3:「スパルタ」においても「完全燃焼感としての自由」は得ることができる(p.93)。
*4:万事は技術的に統御可能であるという信仰。
*5:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080226/1204000470
*6:但し、「魔球」が出てくるのは『巨人の星』が最初であるわけではない。
*7:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060226/1140927585 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061011/1160575458