http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101120/1290272803に対するコメント;
マックス・ウェーバーは典型的な独逸ナショナリストといえるわけですが。
osaan 2010/11/21 13:47
ヴェーバーがマルクス主義とかは論外ですが、今の日本に生きていればサヨク呼ばわりされたことでありましょう。
人種差別を「科学的に」肯定しようとする社会進化学者(とか言ったっけ)との論争を読みますと、
昔某匿名掲示板でやらかしてしまった言い争いが彷彿とされてげんなりします。
ああいう連中の論法というのは,どうしてこう変わらないのか。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101120/1290272803#c1290314853
さて、ウェーバーは哲学的には新カント派、より細かく言えば西南学派に属します。上で謂うウェーバーが社会ダーウィン主義に反駁したのは、何よりも新カント派の立場からして当然でしょう。自然科学と文化科学の混同というか、必然(法則)の世界と自由(当為)の世界の混同というか。この意味で、ウェーバーの立場は俗流マルクス主義(俗流ヘーゲル主義?)とも相容れないわけです*1。
新カント派は日本でも大正から昭和にかけて大きな影響力を持ったにも拘わらず、人文系の学問は未だに新カント派の発想によって自らの存立を基礎づけているにも拘わらず、新カント派の存在が翳んでしまい、今や一部の哲学科の学生以外は新カント派を云々しなくなった。これは、ウェーバーがマルクス主義者だという言説が出てくる背景の一部なのでしょう。
取り敢えず、手許にあるテクストということで、リッケルトの『文化科学と自然科学』、ヴィンデルバルトの『歴史と自然科学』をマークしておきます。

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おまけとして、赤間道夫先生によるウェーバーの諸テクストへのリンク;
http://www.cpm.ehime-u.ac.jp/AkamacHomePage/Akamac_E-text_Links/WeberJ.html