野麦峠の今(メモ)

斎藤美奈子ルポルタージュ文学の傑作〜山本茂実あゝ野麦峠――ある製糸工女哀史』(一九六八年)の巻」(『中古典ノスゝメ』第十七回)『スクリプタ』(紀伊國屋書店)17、2010、pp.2-4


山本茂実あゝ野麦峠――ある製糸工女哀史』について。この本についてではなく、「野麦峠」の現況について書かれている部分をメモしておく;


(前略)現在の野麦峠岐阜県立の「野麦峠自然公園」として整備され、くだんの政井みねと彼女を背負った辰次郎の像は建つわ、工女たちが休憩をとった「お助け小屋」は再現されるわ、「峠の資料館 野麦峠の館」なんていうでっかい施設まで建つわで、いまやちょっとした観光地である。一方、製糸工場が建ち並んでいた岡谷市は、近年、製糸関係の近代化産業遺産を観光の目玉に位置づけ、「絲まち回廊ウォーキング」などの事業を推進中だ。産業の火は消えても、いまなお地域を助ける製糸工女。(p.4)
大竹しのぶの出た映画は観ているが、『あゝ野麦峠』という本は読んでいないのだった。