「ラッセン」問題再び?

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101105/1288930585に対して、


osaan 2010/11/05 14:18
自宅にラッセンの絵が飾られてる事例を6、7軒目にした事がありますが、
共通していたのが「買ったのはおばさん(奥さん)」ということでありました。
シャガールはわかりませんが、その前に流行ったビュッフェは「おじさん」が買っていましたね。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101105/1288930585#c1288934297
「おばさん」とは意外だという感じもあり、またそうだよねという感じもあり。

Ohnosakiko*1 2010/11/06 10:04
垢抜けない趣味としての「ヤンキー」と消費行動面での「ヤンキー」は区別すべきというご意見かと思います。

ナンシー関の文脈では、日本人のボリュームゾーンが「ヤンキー」で、わかりやすく安っぽいものに飛びつきインパクトのある言葉に流されやすい人々を指しています。狭義の(かつての)「ヤンキー」の硬派なイメージを裏から支えていたそのことに注目し、それが一見普通に見える人々の中に広く薄くあるという指摘した点が面白いと思いました。

そこに乗っかると、ラッセンのオリジナルを買わされるのもジクソーパズルを買う行動も特に区別する必要は感じませんでした。むしろラッセン的なものにまつわる日本人の肯定的な振る舞いすべてを「ヤンキー」的だとした方が、「ラッセンとは何か」が浮かび上がってくるように思った次第です。

「ヤンキー」と「ファンシー」の関係については、拙書『アーティスト症候群』の中の「芸能人アーティスト」工藤静香の章で少し触れましたが、調べると結構たくさんの事例が出てきそうですね。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101105/1288930585#c1289005450

なるほど。ただ、ナンシー関的な「ヤンキー」論というのは速水健朗*2も指摘していたかと思いますけど、〈日本人論〉になってしまいますね。まあ、「普通の奴」という私の言い方も同じか。
ラッセンとは何か」ということでは*3、「ラッセン」のセンス等を貶す意見は数多あれど、積極的に「ラッセン」を擁護する主張がないのが決め手になるのかも。どうしても、他人の趣味を上から目線で論うのはよくありませんという〈優等生〉的な物言いになってしまう。

ところで、先月日本に帰ったとき、原宿のBEAMS横尾忠則リトグラフが13万で売っていた。リトグラフとはいえ、世界の横尾が13万でいいの? デフレ不況の症候として国会で討論すべきだろうとか思った。