『返』

土曜日は東画廊 *1で程玉楊『返(Reverse)』のオープニング。程玉楊は北京在住のアーティストで、今回は上海では初の個展。彼の作品はネガの写真。天安門や北京の胡同、「首都鋼鉄廠」といった北京の歴史性が刻まれた風景のネガ。今回は江南の水郷の写真も多い。白と黒が逆転し、写された文字も左右が反転している。これによって、観る側には見慣れたことや期待がはぐらかされる異化効果が生じることになる。面白くない筈がない。また、作品は全て4×2に8分割されており、よく見ると、その継ぎ目にはズレが見られる。なお、これらはフィルムにではなく、印画紙に直接焼き付けられたものだという。つまり、複製不可能という意味でも、反=写真である。