「中華書局」問題

宗和、韓暁東「中華書局旧跡“変身”商務酒店」『東方早報』2010年6月10日


普陀区澳門路にある旧「中華書局上海総廠」の建物群(1935年建築)が「中華1912」というホテル・オフィス・住宅のコンプレックスとして再開発されようとしており、ホテルとアパートは既にほぼ完成している。しかし、これに対しては、「歴史建築」の「保護」ではなく「破壊」であるという批判が挙がっている。特に、これらの建築群はそもそも印刷工場の作業空間として設計されたものだが、ホテルやアパートにするために内部を無数の小空間で分断してしまったことが「建築的格局與結構」を「破壊」しているという。中華書局創業者陸費逵の娘である陸費銘葰女士(85歳)はこれを「近代文化的一種毀滅」と糾弾しており、中華書局の李岩総経理も「遺憾」の意を表している。
2003年以来「上海市新聞出版局」は「出版博物館」設立のための準備作業を続けている。2009年には趙昌平や王安憶らが旧「中華書局上海総廠」を「出版博物館」にすべきだという提案をしていた。
中華書局は1912年に陸費逵によって上海で設立されている*1


この問題に関しては、『東方早報』の記事よりも、『中華読書報』の韓暁東「百年中華書局無“家”可帰 歴史建築変身酒店」という記事*2の方が詳しい。