Adam Liptak “Justices Reject Ban on Videos of Animal Cruelty” http://www.nytimes.com/2010/04/21/us/21scotus.html
米国最高裁判所は1999年に制定された闘犬その他の「動物虐待（animal cruelty）」を写したヴィデオの制作・販売を禁止する法律を憲法違反であると、８対１の多数決で認定した。そのようなヴィデオの制作・販売は合衆国憲法修正１条で保護される言論の自由に属することになる。この決定は、自らは闘犬には参加していないものの、闘犬のヴィデオを編集・販売し、1999年の法律に違反したとして懲役37か月の判決を受けていた作家のRobert J. Stevensの裁判におけるもの。2008年にフィラデルフィア連邦控訴審はStevens氏に対して逆転無罪判決を下しており、今回最高裁は連邦控訴審の判決を確証したことになる。
さて、
これによると、米国では土佐の闘犬を写したヴィデオも（これまでは）違法だったことになる*1。
Dogfighting and other forms of animal cruelty have long been illegal in all 50 states. The 1999 law addressed not the underlying activity but rather trafficking in recordings of “conduct in which a living animal is intentionally maimed, mutilated, tortured, wounded or killed.”It did not matter whether the conduct was legal when and where it occurred so long as it would have been illegal where the recording was sold. Some of Mr. Stevens’s videos, for instance, showed dogfighting in Japan, where the practice is legal.
米国最高裁ではこれから数か月の幾つかの修正１条絡みの判決が出されるが、今回の決定は最高裁が「言論の自由の憲法的保護に関する強いリバタリアン的な観点」を採用するだろうことを示唆している。因みに、米国において例外的に修正１条の保護下にないとされているのは児童ポルノ。
