整形手術など

承前*1

雪斎櫻田淳*2ホイジンガホモ・ルーデンス』を援用して曰く、


(前略)カーリングが「カー娘」ではなく、「有閑マダム」の種目であっても、何の問題もあるまい。スポーツは、結局、「遊び」であり、ヨハン・ホイジンガが書いたように、「遊び」が文化を築くのである。「おはじき」や「ビー玉」の延長のように気楽にやるものであろう。日本で、スポーツは、往時の「スポ根」ドラマが影響して、とにかく「血の汗流せ、涙を拭くな」というの風情で語られる向きがあるけれども、「遊び」とは、そういうものであるまい。「のびやかに、そして真剣に」。それが「遊び」の精神である。
ホモ・ルーデンス (中公文庫)

ホモ・ルーデンス (中公文庫)

また、

今日は、注目のフィギュア・スケートだが、「真央ちゃん」を初めとして、日本人選手がメダルを採れるかどうかは、余り関心はない。彼女たちを出汁にして、「ナショナリズムマスターベーション」をやるぐらい 気色の悪いものはない。彼女たちが、納得した表情で演技を終えるのを観ることができれば、それでいいであろう。考えてみれば、日本人女性が星条旗やロシア国旗を付けて、あるいは米国人の名前を持つペアが日章旗を付けて、銀板を舞う時代なのである。「人間、至る処青山あり」である。
 隣国の少女は、相変わらず祖国の「ナショナリズム」を背負わされているようだが、少々かわいそうだなと思う。ということで、雪斎は、米国代の長洲未来さんに注目する。彼女は、どこまで上がれるのか。後は、フィンランド代表のキーラ・コルピを拝めれば、それでよろしい。「真央・ヨナ対決」などと世間の喧騒から離れたところで見れば、この種目も、もっと多様な楽しみ方ができると思うのだが…。
さて、その「隣国の少女」=金研児だが、「背負わされている」「ナショナリズム」は政治的なそれというよりは経済的なそれ、つまり韓国経済の活性化であるようだ。張婧「金研児、韓国女性整容首選」(『東方早報』2010年3月12日)という記事によると、彼女の金メダルによる経済効果は5兆2300万ウォンで、ヴァンクーヴァー・オリンピック韓国代表ティーム全体が創出した経済効果6兆4950万ウォンの80%を占めているという。また、「金研児」の名前を冠した商品の売上げは1兆7800万ウォンに達している。さらに、彼女がヨーグルトが好きだというので、韓国におけるヨーグルトの消費量は1日当たり25%伸びている。それから、韓国の美容院でも「金研児」ヘアを指定する女性が増えており、美容整形外科でも「金研児」顔を指定する女性が急増しているという。