DAMIEN CAVE “Recession Cuts Migration to Sun Belt, New Figures Show” http://www.nytimes.com/2009/12/24/us/24census.html
米国国勢調査局によると、Sun Belt(南部、南西部)と、金融危機以来の不況の影響で、米国におけるここ数十年間のトレンドだったサン・ベルト地帯への人口流入の伸びがスローダウンしているという。特に、フロリダ、ネヴァダ、カリフォルニアの各州は人口の流入よりも流出の方が多くなっている(2009年)。米国で人口変動に関心が寄せられるのは、それが議員定数に直接反映するから。来年の国勢調査の結果はその年の中間選挙の議員定数に反映する。Sun Belt全体への人口流入がスローダウンしているとはいっても、例外は(ブッシュの地元である)テクサス。2009年にテクサス州には23万以上の人が流入し、その数はフロリダ、アリゾナ、カリフォルニア、ネヴァダ、コロラドを併せたよりも多い。議員定数の予測だが、議席が増えるだろうとされているのはテクサスのほか、アリゾナ、フロリダ、ジョージア、ネヴァダ、サウス・キャロライナ、ユタ、ワシントン(州の方)であり、減るとされているのはアイオワ、ルイジアナ、マサチューセッツ、ミシガン、ニュー・ジャージー、紐育、ペンシルヴァニア、オハイオ。
全体として、南部・南西部の議員定数が増えるとされているのは、人口流入のスローダウンが今年になって急激に起こったことを示している。景気恢復とともに人口学的トレンドはまた元に戻るのだろうか。私にはその宗教的・文化的帰結の方が気にはなる。米国における基督教原理主義の活性化が第二次大戦後の南部の経済成長と密接に関係していることについては、Karen Armstrong The Battle for God*1第8章とかを参照されたい。
The Battle for God: A History of Fundamentalism (Ballantine Reader's Circle)
- 作者: Karen Armstrong
- 出版社/メーカー: Ballantine Books
- 発売日: 2001/01/30
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See also http://www.nytimes.com/2009/12/15/us/15poll.html http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091215/1260892636