Annie by Barbara

バーバラ・リーボヴィッツの『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生*1を観る。バーバラ・リーボヴィッツアニー・リーボヴィッツの末の妹。
写真家アニー・リーボヴィッツの写真家としてのキャリアを、夥しい彼女の作品、実際の撮影現場の様子、バーバラを含む家族、彼女が写真家としてデビューを果たした『ローリング・ストーン』の創設者ヤン・ウェナーやVogueのAnna Wintour*2などのメディア関係者、彼女に写真を撮られたことのあるミック・ジャガーキース・リチャーズパティ・スミスオノ・ヨーコウーピー・ゴールドバーグベット・ミドラーデミ・ムーアアーノルド・シュワルツェネッガーヒラリー・クリントンといった人々の証言から再構成する。アニー・リーボヴィッツのキャリアを語る上でその証言は欠かせない筈なのにインタヴューに答えることができなかった人物がいる――スーザン・ソンタグ。彼女の作品で最も有名なのは多分Vanity Fairのために撮られた妊娠中のデミ・ムーアの写真であり、殺害されるちょうど4時間前に撮られた全裸でオノ・ヨーコに抱きつくジョン・レノンの写真であろう。映画でも、そのことを語るオノ・ヨーコの語りはクライマックスを構成している。ただ、私にとっていちばん興味深かったのは、ウォーターゲートによるニクソン大統領辞任のドキュメント写真で、辞任したニクソンがヘリコプターでホワイト・ハウスを退去した後、大統領用の赤いカーペットを片付けている衛兵の様子を捉えた1枚。