ポッキーの日?

11月11日はポッキーの日(「百奇節」)だったらしい。日本の江崎グリコのサイトに曰く、


江崎グリコは11月11日を「ポッキー&プリッツの日」と定め、日本記念日協会(加瀬清志代表)の認定を受けました。
ポッキーとプリッツは、スティック状菓子の代表的な存在。その形が数字の“1”に似ていることから平成11年11月11日の“1”が6個並ぶおめでたい日にスタートしました。
http://www.glico.co.jp/info/kinenbi/pp/
中国の「上海江崎格力高食品有限公司*1のチラシによると、ポッキーの日は「日本最為盛大的節日之一」だが、ほんとうにそうなのか。
中国のグリコはポッキーの日の活動として、愛の告白大会を行っていた*2――「勇敢告白、結束単身!」。それは何故かといえば、11月11日は中国では「独身の日」とされているから。2006年の記事だが、

11月11日――「1」が4つ並ぶこの日は、中国の若者たちに「光棍節」(光棍=独身の意)と呼ばれている。この週末に結婚する北京の新婚カップルは例年より3割増となり、国慶節(10月1日の建国記念日)連休に続く小さな結婚ピークの様相を呈している。

「光棍節という特別な日に、独身生活を終えたいと思ったのです」と、この日結婚を申請する董さんは話す。

中国婚慶(ブライダル)業界委員会の史康寧総幹事によると、偶数日に結婚するという中国の一般的習慣には当たらないにもかかわらず、今年の11月11日に結婚しようとする人は多いという。それだけでなく、独身最後の「光棍節」を過ごすために、12日をわざわざ結婚日に選ぶ人も少なくないとか。

独身の象徴だった4つの1は、新婚さんにとっては「一心一意、一生一世」(一生一途に)というフレーズになりつつあるという報道も一部でされている。(編集ID)

人民網日本語版」2006年11月12日
http://j.peopledaily.com.cn/2006/11/12/jp20061112_64854.html

また、『琉球新報』のコラム;

コラム「南風」 独身の日2009年11月12日

 11月11日は、ずらりと並んだ1という数字が「独り者」を連想させることから、中国では「光棍節」(独身の日)と呼ばれている。
 1990年代に南京の学園から始まったと言われる「光棍節」は、またたく間に社会全体に広がり、現在ではひとつの文化にすらなりつつある。大学生の独身の男女が暇つぶしに開いたパーティーが始まりだった「光棍節」、最近はこの日に独身生活に終止符を打とうとお見合いしたり、婚約したり、果ては結婚式を挙げるなどということもあるらしい。
 独身を象徴する四つの1は、「一心一意、一生一世」(一生一筋)という意味に解釈され、カップルにとって縁起が良いとされているのだそうだ。
 テレビで見た興味深い中国の結婚事情の話がある。上海のとある広場で、結婚相手を募集するイベントが開催された。おもしろいのはそれが本人同士によるものではなく、結婚適齢期の子を持つ親が参加する催しであったということだ。
 写真つきの履歴書には結婚の条件―学歴や収入、親と同居できるか等、さまざまな項目が書かれてあり、それが木と木の間に渡されたひもに吊(つ)り下げられている。中には、わが子の履歴書を胸元にかざして歩き回る親もいて、まるで「移動広告」のようである。
 履歴書を見る親たちの目は真剣そのもので、一件一件チェックし、メモしている人もいる。条件が合えば相手のことを詳しく聞き、その結果によってはお見合いの日が設定されるというものであった。
 家族を大切にする中国ならではのエピソードであるが、日本でも「婚活」などという言葉をよく耳にする。国は違えど結婚事情に大きな差はないように見える。
 実りの秋、「光棍節」によって多くの幸せな家庭が誕生することを祈りたい。
(佐藤雲(さとうみくも)、スペースチャイナ代表取締役
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152681-storytopic-13.html

但し、上海の「結婚相手を募集するイベント」は常時開催されている。