『朝日』の記事;
先ず、来年が「国民読書年」だということを知らなかった。どんなイヴェントをするのか。
「忙しくて」本読めぬ30代 4人に1人「1カ月0冊」2009年10月21日7時56分
1カ月間に本を1冊も読まない人は23.7%――。読書推進活動をしている財団法人・出版文化産業振興財団(JPIC)が、来年の国民読書年を前に行った「読書実態と意識に関する調査」で、そんな実態が明らかになった。
全国の20代から60代の人を対象にインターネット調査を実施。1550人から回答を得た。1カ月に読む本の冊数は「1冊」が最多の29.2%。「5冊以上読む」と答えた人は10%だった。「0冊」と答えた人が多いのは30代で、この世代の27.4%にのぼった。「3冊以上読む」と答えた人は60代が最も多く、32.2%いた。
「0冊」と答えた人に理由を聞くと、30%の人が「仕事、家事、勉強が忙しくて時間がない」と答えた。20.2%の人が「読みたい本がない、何を読んでいいか分からない」、15.8%の人が「読まなくても不便はない」。
調査では、子どものころの読書体験が読書冊数に大きな影響を与えていることが分かった。親から本を読んでもらったり、薦められたりした人の4割以上が1カ月に3冊以上の本を読んでいる。そうした体験がない人の37.4%が1冊も読んでいなかった。(西秀治)
http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY200910190474.html
さて、ここでは30代の人で27.4%が「1カ月に読む本の冊数」は「0冊」と答えたことが問題になっている。たしかに、27.4%というのは突出しているようにも見えるし、60代の21.0%とは6ポイント以上の開きがある。ただ、全年齢層を通した平均は23.68であり、30代の27.4にしても60代の21.0にしても平均から±5以内に収まっている。これは許容される誤差の範囲内であり、世代を問わず、一定の割合で本を読まない人がいるという、きわめて当たり前のことがいえないだろうか。4〜5人に1人は本を全然読まないというのも、そういうもんだろうなと納得する方が多いのでは? その一方で、上の記事に付せられたグラフを見ると、本を多く読む人(5冊以上)は40代までは10%を超えているのに、50代と60代は僅かに少ない。特に20代と30代では本を読む奴と読まない奴の格差がほんの少し大きいともいえるのだ(あくまでもほんの少し)。また、3冊以上というところで見てみると、60代は他の年齢層よりも際立っている。やはりこれは〈可処分時間〉の問題なのか。
上の記事では、年齢という変数に拘っているが、他の、例えばジェンダー、学歴、年収といった変数では差は出なかったのか。