朱潔樹「8年甄選8300字 応対生活巨変」『東方早報』2009年8月13日
8月12日、中国教育部は、教育部と「国家語言文字工作委員会」が8年間かけて検討した「通用規範漢字表」を公表し、パブリック・コメントを求めた(8月31日まで)*1。「漢字表」には8300字が包含され、そのうち、「使用頻度最高的常用字」である「一級字表」が3500字、「二級字表」が3000字で、これら6500字によって、「現代漢語文本印刷出版的需要」は基本的に満たされるという。さらに、人名、地名、専門用語、古文の授業にのみ使われる「三級字表」が1800字。「三級字表」には繁体字若しくは異体字が含まれている。「漢字表」では、人名・地名に使用される異体字については、「社会習慣」を「尊重」し、「保留」・「恢復」する方針を採っている。「鐘」という字は簡体字では「钟」であるが、「鐘」姓と「鈡」姓を区別するため、人名用に限って、「鐘」が復活した。また、「氾」、「仝」、「谿」、「線」、「簶」はそれぞれ「泛」、「同」、「渓」、「线」、「寧(宁)」の異体字若しくは繁体字と見なされてきたが、これらも復活。さらに、「哲」の異体字である「竽」も。「竽」姓を名乗る人は中国全国で2万人強いる。今回の公示では全部で、51の異体字が復活し、6の繁体字が組み入れられた。「通用規範漢字表」は今後、3年毎にマイナー・チェンジ(「小修」)を行い、10年毎に大規模な改訂(「大修」)を行う予定であるという。